書くのが遅くなりましたが、今週月曜日(9日)の午後は、
林精神医学研究所(林病院、ひだまりの里病院)の
短時間職員研修で「日本国憲法と人権感覚」の講義でした。
これまでパート職員さんには研修機会がなかったそうですが、
今年度から制度化したそうです。4回にわけて、対象全員。
すばらしい。ということで、あと3回、同じ研修で来ます。
講義の流れは以下。
一。憲法のそもそも
1。憲法とはそもそもなんでしょうか。
2。人権とはなんでしょうか。
3。日本国憲法が生まれた歴史的背景
◇日本の近現代史。戦争し続けた国から、戦争できない国へ。
◇1931年~1945年のアジア太平洋戦争。巨大な人権侵害。
4。立ちどまり、問う力―私自身の経験から
◇理念の存在意義を考える―慣れる力。慣れない力。
◇「理念」「価値観」がある意味
二。人権感覚をみがく
1。人権感覚は、つねに磨き続ける努力がないと脆い。さびついていく。
◇人権侵害が「常態化された」場所は、それが強固な
常識や文化になっている場合が多い。
◇みずからの人権感覚を研ぎ澄ませる(生活や人生を大事にし、
人間らしさを問う)ことと、患者や利用者の人権を尊重する
こととは、同じ地平にある。補強・補完関係。
2。目の前の事象だけに対応していても、人権は守れない
―認識深化への努力を
◇イチロー・カワチさんの例え。川の下流だけでなく上流も。
◇上流への認識。社会や政治に強くなる。
さいごに:当事者になろう。違和感に蓋をしない生き方を、仲間とともに。
以下、おもな感想文です。
■日本国憲法について勉強しました。とても勉強になりました。
憲法によって私たちの生活は保障されていることをありがたい
と思います。自身も慣れることなく、立ちどまり、考える力を
もちたいと思います。
■憲法とか人権とか日々の生活の中ではあまり考えることなく
生活しているので、改めてこういう勉強会に参加させてもら
えて、とても刺激になりました。もっと勉強しなければと思い
ました。まわりを大切にしたいです。
■憲法とは、ときかれても具体的に答えるのがむずかしかった。
憲法とは私が私らしくいられるための自由や権利=人権保障で
ある。人権を知っておかないと、奪われてもわからない。人権
とはどういうものか、これを機会に勉強しておかないとと
思った。立ちどまり、問う力。慣れる力、慣れない力。話の
内容が、とても考えさせられることが多かった。もう一度、今の
職場での対応など、自分自身を振り返ってみようと思った。
日々の忙しさに流されがちだが、慣れってこわいなあと感じた。
■憲法について1つ1つ勉強することは普段なかなかないので、
良い機会になりました。歴史から改めて知ることにより、なぜ
憲法が必要なのか、その重みを知ることができました。また、
長久さんの話を聴いて、自身の経験と重なる部分があり、当時の
気持ちを思い出しました。自分や家族が病院へかかったり患者の
立場になった時、医療者側の対応がすごく目につきます。いつも
私たちは利用者さんからどう見られているのか、疑問に思われる
対応をしていないか、それを振り返る良いきっかけでもあると
思います。まとまりのない文章ですが、自分自身の関りを見つめ
直し、また自分自身のことも大切にしていこうと思いました。
■人間らしくあるために人権があることがわかりました。戦後
に人権を守るために日本国憲法が作られましたが、時の経過と
ともに人権感覚が薄れている現状に気づかされました。慣れと
いうものは本当に恐いなと思いました。医療人としても人権
感覚を磨き、患者様に寄りそえるよう努力していきたいと思い
ました。改憲と社会保障の後退をしないよう運動していきたい
と思いました。
■憲法を知ることで、自分の日常を振り返るよい機会になり
ました。
■“憲法とは”、“人権とは”をきかれて、すぐに出てこない自分を
恥ずかしく思いました。人権とは何か、なぜ人権保障なのか、
なぜ憲法があるのかを改めて考えさせられ、長い歴史と先人
たちの努力によって今の自由があることを思い、守っていか
なければいけないし、その自由をしっかりと使う必要があると
思いました。“私が私らしくいられること”は自分の子ども、
周囲の人に対しても考えていかなければならないし、慣れてし
まったり、めんどうに思うことに対して気をつけていきたいです。
先生のお話がわかりやすく、改めて憲法、政治について勉強
しなおしてみたいと感じました。