長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

第2講義は「“わたし”とは」

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93期岡山労働学校第2講義は、
「“わたし”とは―新しい自分のつくりかた」です。
わたしとは。わたしは変化する。
新しいわたしのつくりかた。社会とわたし。自由とわたし。
という感じの内容。

考えることが楽しい学び。
10日(木)18時半~。単発参加OK。詳細チラシ。

 

講義に向けて、
『私とは何か』(平野啓一郎、講談社現代新書)、
『何者』(朝井リョウ、新潮社)をどちらも再読。

「“わたし”とは」はソワニエ看護専門学校で
10年以上やってる慣れた内容。
がっちりとした骨格はあるけど、
今期は1講義1講義、肉付けを最後まで。

全医労の第57回全国女性集会in鳥羽へ

6日(日)は三重県、鳥羽へ。
大阪から近鉄特急で。この路線、はじめて乗りました。

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全日本国立医療労働組合(全医労)の第57回全国女性集会に。
150人の参加で、 看護師率が高いし、若い人のがんばってる姿に胸ジーン。
「いきいき働き続けられる職場をつくろう」をテーマに、
80分ほどの講演。みなさんよく聴いていただきました。

持参した『労働組合たんけん隊』、
『ひめは今日も旅に出る』も完売。
ありがとうございました!

講演前の基調報告、講演後の各地の取り組み報告も、
たいへん勉強になりました。

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そして夜の交流会も、元気いっぱい。笑顔いっぱい。
全医労って、こんな労働組合だったのかー、と驚きの1日。
交流会でも、たくさんの方が講演の感想も語っていただき、
また胸ジーン。思いきって泊まりにして良かった。

看護師の顔つきに

5日(土)は、京都日帰り仕事(観光いっさいなし)。

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近畿高等看護専門学校(民医連)、卒業生支援研修でのお役目。
1年目、現場にたち半年の看護師さんが対象でした。

「ものの見方と人間らしさ~患者を支える立場から伝えたいこと」
をテーマに。

自己紹介のしあいから入り、私と看護の関わり、相方の話へと。
慣れる力と慣れない力。人権や尊厳という立ち位置。
理念と現実とのギャップをどうとらえるか。
考え続ける、悩み続ける看護師でいてほしいと強調しました。

予定ではなかった感想交流の時間ももちろん組み入れ。
3年間苦楽をともにした学友たちとの久しぶりの再会も。
楽しそうでした。

そして印象的だったのは、まだ半年とはいえ、
表情や話す姿からときおり見えてくる「看護師」の顔つき。
現場は厳しい。でも人間として成長する舞台でもありますね。

引き続き1年間、全医労で前段学習会

金曜日(4日)の夜は、
全医労岡山地区協議会の執行委員会に。
定期大会後、メンバーも入れ替わりが。

引き続き1年間、30分の前段学習会をしていく方針。
今年度は、ものの見方・考え方の労組活動編がテーマ。

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1回目は、
とにかく考えて活動を組み立てないとダメだという話。
でも考えるには時間とエネルギー、場と機会が必要。
意識的にそうした時間をつくれるかどうか。

定番の偏愛自己紹介交流!(はずれなし)

講義、感想交流を終えて、
後半は岡山労働学校の定番、
「偏愛自己紹介交流」です。

偏愛マップに記入のち、
1対1の交流。今回は3分×8人の配分でしました。

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交流のようす。
初対面でも話がはずむ、はずれなしの交流です。


以下、「きょうの全体の感想」のアンケートをご紹介します。
労働学校の魅力がそれぞれ語られております。また全員分紹介します。

■いろんな年代、職業の方と交流することができ楽し
かったです。

■年代が違う人とも編愛マップなどを通して、話をす
ることが新鮮でした。長久さん、ありがとうございました。

■最近労働組合にこもっていたので、強制コミュニケー
ションが新鮮でした。人と話さなくては!!

■他職場の方々との交流が有意義でした。

■自己紹介交流が楽しかったです。

■知っている人もいないので、どうなるかと思いましたが、
楽しく学習できてよかったです。ありがとうございました。

■いろんな人と話ができました。しかし、悲しいかな、私、
覚えるのが苦手です。来週は名前、覚えてないと思います。
楽しい時間が過ごせました。

■手ができることを聞かれたときに出た答えで、人によって
違った意味に聞こえてしまうものが多数あった。

■グループワークや偏愛も楽しくいろんな人と交流でき、
よかったです。次回も楽しみです。

■ワイワイとできて、楽しかった。毎回、こんなに来れたらいいな。

■しっかり交流できました。これから楽しみです。

■知らない人と、交流できて良かった。共通の趣味があったり・・・。
参加者が多くて楽しかった。

■人が多くて、オラ、わくわくしてきたぞ! 人によって学ぶ
意義を各々持っていることを、改めて認識した。学ぶと聞く
と、勉強するイメージが強くメンドクサイ・・・となりがち。
少しでも興味があると感じたら、それは学んだことになるし、
苦が楽になる、そのような労働学校になる予感がビンビンです!

■もっとみなさんと話したいっ! ってなりました。
楽しかったです。

■学校ですが、本当に肩がほぐれた状態で、学ぶことが
できたと思います。偏愛マップは少し疲れたけど、たの
しかったです!

■知らない人とたくさん交流すること・・・いきなり多い
人数で、体力を使いテンションを上げるのが大変でした。

■とても楽しかったです。

■初対面の方の感想を聞けたり交流できたりと、初参加
ながら楽しませていただきました。

■とっても楽しかったです! 最後、盛り上がって汗だく
になってしまいました。次も楽しみです♪

■偏愛マップの自己紹介は、とても楽しかったです。
若い人が学ぶ姿に、触発されて、また少しでも成長
できたらいいなと思いました。

■楽しかったです。久しぶりの参加で少し緊張してい
ましたが、周りのあたたかい空気に癒されました。

■偏愛自己紹介でたくさんの人とお話できて、いろ
んな方がいるんだなあと思ったのと同時に、人の数
だけ「手」の物語があるのも今回の講義で気づけた
ことが、うれしい発見でした。

■様々な人との交流ができて、本当に楽しかったです。

■労働学校に参加したいと思い続け、今回やっと参加
できました。学習も楽しく学べますし、交流も積極的
に行いたいと思える空間でした。今後も楽しみです。
ありがとうございました。

■たくさん受講生がいて、活気があるといいですね。

■すごーく久しぶりの労働学校だったので、不安もあっ
たけど、偏愛mapでこれからいろいろお話をきいて
みたい人がいて、わくわくした。

■偏愛マップを使っての自己紹介、楽しかったです。
いろんな趣味があるんだなということと、それぞれの
書き方がおもしろかったです。

■大勢いることで、テンション上がりました! 講義
では、手でどんなことができるかで、みんな発言
できたのがうれしかったし良かった。1対1対話は
楽しすぎました。でも出遅れて、初めての人ともっと
話したい思いです。

■いつもよりたくさんの人が参加していて、自己紹介
の時、誰に声をかけるかを迷いましたが、楽しかった
です。

■偏愛マップ。話すのが苦手な私ですが、自分に興味
をもってくれるこの瞬間が、すごく楽しかったです。
自然に笑顔になれる。また合間、合間でやってほしい
です。

32名の参加で93期はスタート!!

昨夜(3日)、
93期岡山労働学校「ものの見方・考え方教室」の第1講義があり、
32名が参加(女性18名・男性14名)。

好スタートをきりました。

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最初に、岡山県学習協の鷲尾会長から主催者あいさつ。
(写真は参加者から提供)

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司会から労働学校の説明があったのち、
第1講義「人間の手について~手がつくりだしたもの」。
今期はすべて長久が講師です。

レジュメは以下になります。

はじめに

一。手をつかって生きている意味
 
1。人間の手はどんな働きをするか
  ◇手はどんなことができるでしょうか。あげていきましょう。

 2。人間の手はどのように生まれ、発達してきたのだろうか
  ◇人類が誕生したのは約600~700万年前・・・アフリカ。
   *ヒトとチンパンチーの共通の祖先から分かれて2本足で生活。
    前足が自由になる。
   *道具を使いながら、目的をもって環境に働きかける。つまり
    それが労働。

  ◇道具の特徴
   *道具は、自分の体(とくに手)の延長として。より硬く、
    するどく、多様な形で。素材も変化。つまりどんどん改良
    されていく。しかし道具はすべて手の構造と機能に依存し
    ている。道具の先は変化するけれど、道具を握る手は変わ
    らない(機械は別)。

    「サルからヒトへの変化を、人類の文化や歴史の第一歩
    としてとらえる視点を大事にする考古学者は、ヒトは道
    具を使い、その道具を自ら作る動物であることに最も大
    きな関心をよせる。道具を用いることによって、人類は
    労働を慣習化し、自分たちの生活を自然に対してより有
    効に活用するための文化を育ててきた。道具の進歩こそ、
    初期人類の進化の基礎だったのである」
         (戸沢充則『道具と人類史』新泉社、2012年)

  ◇人間らしさをつくりだし育てた、「手」
   *脊椎動物の「顔」の役割。外界の探索機能。人間は「手」
    がその役割も担う。「熱い」「硬い」「痛い」「形」など、
    たくさんの情報を脳へ伝える。
   *「道具の使用」「外部探索」の結果、手の神経が発達し、
    それが脳の発達をうながすという関係。また脳の発達が、
    複雑な指令を手に送るように。一体として発達。
   *今日の人間の手は、何百万年という人間の労働の成果の産物。
    文化や芸術も。手がこの世界をつくったと言っても言い過ぎ
    ではない(世界は手の形にあわせてつくられる)。
   *相手に物を渡したり、相手から受けとったりする、つまり
    「他者との媒介」にも。
   *赤ちゃんにみる「手」の発達過程(竹下秀子『赤ちゃんの手
    とまなざし』岩波書店、など参照)。「あおむけ」「おすわり」
    「手遊び」。

二。手をどう使うかは、あなた次第
 
1。手をどう使うのかはその人しだい。
  ◇『わたしの手はおだやかです』(アマンダ・ハーン文、
   マリナ・サゴナ絵、谷川俊太郎訳、にいるぶっくす)

 2。どんなふうに手を使ってきたのか―その人の生き方そのもの
  ◇「わたしから『わたしの手』へ」というメッセージ(手紙)を
   書いてきてください
   *手には「その人」があらわれる
            ―看護学校で、自分の手を語ってもらう試み

   「みんなの発表を聞いて、みんなの『手』について知ると
   いうことは、みんなの『人生』や『生活』を知ることなの
   だなと思った。普段はなかなか知ることが出来ないみんな
   のことを、たくさん知ることができて良かったです」
                  (2018年の学生さん感想)

 3。「手」(皮膚)はすごい―癒しの手にも
  ◇表皮の細胞ケラチノサイト
   *1つひとつに五感があり、ミニ脳がある。
    ・『皮膚はすごい』(傳田光洋、岩波書店、2019年)
   *皮膚が受けとる刺激は、自律神経系、免疫系、内分泌系
    とも深い結びつきがある。皮膚に接触して刺激を与える
    ことは、心と身体の両面に好ましい影響を与える。

  ◇癒しの力をもつ手

    「『癒しの手』は、相手の手をじっと握ったり、抱きし
    めたりする。不安な人を安心させ、落ち込んでいる人を
    元気づけ、悩める人に共感する。薬のように特異的に作
    用するのではなく、言葉のようにストレートに作用する
    わけでもなく、じわじわと体に染み込んでいくような効
    き方だ。だから『癒しの手』に触れられた人は、その手
    の温もりが『身に染みる』のである」
    (山口創『子どもの「脳」は肌にある』光文社新書、2004年)

  ◇『わたしにふれてください』(大和出版)

三。手渡されてきた、自由・人権・平和
 
1。「運ぶ」「手渡す」

   「両手でつくりだしたモノの数々を、やはり両手でつくった
   容器や運搬具を用いて、かなりの距離運ぶことができなけれ
   ば、車も牛馬もなかった時代に、アフリカ大陸から歩いて、
   ヒトが地球上に拡散、移住し、それぞれの地域の自然状況に
   適応した生活を生み出すことは、できなかった」
    (川田順造『<運ぶヒト>の人類学』岩波新書、2014年)

  ◇それは物質的なものだけでなく、思想や文化、自由や人権も、
   「手渡されてきた」
  ◇人間は世代や場所をこえて、学びあうこと、伝えあうこと、
   受けつぎあうことができる。

   「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年
   にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、
   過去幾多の試練に堪え、現在及び将来の国民に対し、侵すこ
   とのできない永久の権利として信託されたものである」(97条)

  ◇100年前~現在~100年後・・・何を手渡していきたいか

 2。手をつなぐ(結ぶ)-連帯や団結は、人の生き方でもある。
  ◇人類は集団で助けあって労働・生活し、進歩してきた。
   多様性こそが人間の強み。
   *人間には、いろんな違いがあって、1人ひとりが個性的で、
    独特な存在。強さや弱さをともにあわせもっている。それ
    ぞれを補いあいながら、社会をつくってきた。
   *手をつなごうとする意志によって、「他人の痛み」を知る
    ことができる

さいごに:『てとてとてとて』(浜田桂子さく、福音館書店)


以上。45分の講義でした(最後はやはり駆け足に)


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その後、5つのグループに分かれて感想交流を15分。


参加者の講義への感想文です(全員分)。

■手について初めて考えました。手が無いと何もできな
いし、全て手が関与しているんだなと改めて思いました。
どんなに画期的な機械ができても、その機械をつくった
のは人間の手なわけで、人間は常に進歩しているのだと
思いました。

■自分の手について考え、ふり返ることができました。
自分の手の可能性を広げていきたいと思います。

■手には多くの機能があることを再確認しました。手に
関するみなさんのエピソードをもっとききたかったと
感じました。多くの気づきを得られました。

■気になる本がいっぱいでした。また見せてください。

■自ら動かないと!と思いました。

■「手について学ぶんだ」。普段、考えることもなけ
れば、意識したこともなかった。学ぶこと、考え続け
ることをこれからですが、続けていきたいです。手と
いう存在にびっくり!

■手ひとつ取っても、いろいろと考えさせられました。

■手を使うことと脳が一体で発達してきたということは、
手をあまり使わない労働が増えるとどうなっていくの
かな・・・と思いました。手は人生。俵万智の短歌を思い
出しました。「生きるとは手をのばすこと 幼子の指が
プーさんの鼻をつかめり」。もっといろんなものに触
れようと思いました。

■手について、考えることがなかったので、ウーンと
悩みながら、参加しました。手は素晴らしい! 自分の
ことだけでなく、他人のこともできる。未来のための
こともできるということがわかりました。

■手と労働の関係というものが、これまでうまくつなが
りませんでしたが、今回の講義を受けて「なるほど」と
思うことがたくさんありました。

■手の役割は思っていた以上に多い。ネコは、顔が前に
くる→おもしろかった。絵本が良かった。絵がきれい。

■改めて手の役割を考えると本当にたくさんあり、考え
たこともないような深い深い話でした。私の手に何が
できるのか。人のために温かい手をこれからもずっと
持ち続けられるよう、と思います。絵本も感動しました。

■考えたことのないテーマ(もの)だったけど、言われ
てみると、そうだなって思うことがあった。きずつけた
りもするし、安心もする。不思議だけど、すごい力がある。

■手にはたくさんの事ができる。それは自分で選択する。
いい事も悪い事も自分で選択する。その手で子ども達に
未来に何を手渡すのか。考えさせられます。

■手の働き、すごいと思った。「いやしの手」―手当て、
親が子どもに「いたいのいたいのとんでけー」ってやる
のが理にかなってるなーって。手から気を出せるのも、
それにあたるのかとも感じた。

■手の講義楽しみにしていたのですが、期待どおり、
やっぱり長久さんの学習会は視野が広がりますね。
「手が世界を作っていると言ってもいい」という言葉
には、自分の手でどんな未来がつくれるかなとワクワク
しました。

■普段、自分の手で何ができるのか、何をしているのか、
じっくりと考えたことはありませんでした。手は本当に
何でもできて、人を傷つけることもあたためることもで
きるのだと改めて学ぶことができました。五感のある、
皮膚。人の手であるということへの驚きと、自分の手が
人にとって様々なあたたかさを与えることができればい
いなと思いました。

■ケラチノサイトに脳があるという話は、手からウロコ
でした。子どもの頃悪さをして怒られた時「この手が悪
い」と言ってた事を思い出しました。あれは本当だった
んですね・・・(笑)。

■手ができることの再確認。道具を使うことによる進化。
ケラチノサイトに五感がある。など知識が広がったと思
います。

■手がいかに生活に接しているかと考えると、その手が
不自由であることは、社会参加・生活に大きな工夫と
理解が必要になる理由になると思いました。赤ちゃんの
生理的早産は人間の最たる能力だと思います。

■手のすごさ、ありがたさを見なおしました。私から
わたしへの手への手紙を書いてみたいなと思いました。

■ふだん、あたりまえに使っている手ですが、手の使い
方は、その人の人生そのものという言葉をきいて、なる
ほどと納得しました。

■私は絵を描く人間ですが、以前から手を描くのは好き
でした。手が好きだ、とも言えるかもしれません。
とくに理由はなかったのですが、今日の講義と感想
交流をきいて、なんとなく、好きな理由が見つかった
ように思います。またあらたな気持ちで「手」描ける
かなと思います。

■労働学校という、何かものものしさを感じる名称の
場に、自分が参加することに楽しみと、少しの不安が
ありました。けれど、長久さんのお話の深さに、これ
はおもしろいぞ!という思いになりました。また
、楽しいお話を聴けたらと思います。

■手で何ができるのかを考えたことがなかったので、
いい経験になりました。その中で一番印象に残った
のは、絵本の「私に触れてください」というところ
です。仕事中に患者さんに触れて声をかけるのと、
触れずに声をかけるのとでは、反応が違うんです。
長久さんが学生に言った言葉「考え続ける看護師
(人)」も、僕の中ではすごく大切にしたいと思え
ました。これからの人生も考え続けていきたいと思
います。

■手のことをあなどっていました。他者を癒したり、
文化も作ってきた手。たくさんの可能性がつまって
いるんだなと思いました。

■皮膚に五感があるという話は、びっくりもしたけど、
やっぱりという感じもした。感想交流の時に、それ
ぞれの人たちの仕事などにまつわる手のはたらきの
話をきくことができて、今回の講義の内容が、より
実感を持ってせまってきたので、とてもおもしろかっ
た。手のことが、より好きになり、興味がわいてきた。

■“手”にはたくさんのことが出来るんだということを、
あらためて考えました。そこから仕事が生まれていっ
たんだということで、手って大事だなと思いました。

■手について、こんなに考えたことなかったので、
おもしろかったです。特に、手が「その人の生き方
そのもの」だという言葉が心に残りました。たしか
に、仕事によっていろんな手になっていたり、手相
などもあったり、もっと、まわりの人の「手」に
注目していきたいと思った。

■手についての動作がこんなにあることにビックリ
しました。人それぞれ思いついたものに普段の生活
や日常がうかがえるような気がしました。

■これまで“手”について考えたことはありませんでし
た。37年間で、一番深く手を見つめた時間でした。
手を使ってきたことについて、人に優しさをあげら
れていただろうか、傷つけてないだろうかと振り返
ることもできました。「次世代に平和を手渡したい」
という言葉の中にも“手”が含まれていて、手のもつ
役割と、リンクしたように感じました。

以上。

(長くなっているので、交流部分は次の記事に書きます)

「これはおもしろいぞ!」「本当に楽しかった」

きのうの労働学校に参加した、
22歳の病院ソーシャルワーカーさんの感想。

「労働学校という、何かものものしさを感じる
名称の場に、自分が参加することに楽しみと、
少しの不安がありました。けれど、長久さんの
お話の深さに、これはおもしろいぞ!という
思いになりました。また、楽しいお話を聴けた
らと思います」「様々な人と交流ができて、
本当に楽しかったです」

労働学校へのイメージや認識を1回で、
本当に1回で変えるのが大事。だから1回1回が勝負。
講義も交流の質も、本気考え、準備します。

始まったばかりでなんですが、
来年の労働学校に向けてもう考えをめぐらしています。
今期はあと7回講義があります。
1回の単発参加でもいいので、たくさんの人に、
まず労働学校を体験してもらいたいです。
(もちろん通し受講のほうが10倍楽しいですが)

<きのうの詳細は2時間後ぐらいにアップします>

今日から開校。台風こず。いざ!

朝から雨が降ったりやんだり。
でも、1週間前には、台風がぁぁ・・・!と
思っていたので、まったく問題ない天気。

今日から、
93期岡山労働学校「ものの見方・考え方教室」である。

受講申込は、ちょうど30名。
目標に到達!
今日開校なので、まだ増える可能性がある。
1回目をしっかり成功させたい。

ちなみに、
受講30名をこえるのは2008年の75期以来、10年以上ぶり。
しかも初受講生が18名。
画期的な成功へ向けて、気を引きしめてがんばります。

林精研の中堅職員研修に。

きのう(1日)は午後、
林精神医学研究所(林病院、ひだまりの里病院)の中堅職員研修に。

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私の前に、民医連綱領と民医連の歴史について学んだそう。

私の講義テーマは日本国憲法で、
休憩やディスカッション入れながら2時間20分。
憲法とはから始まり、憲法を生んだ歴史的な背景、
人権感覚について、などなど。

この研修は今年度から初めて取り組まれる制度教育で、
これから月2回のペースで来年2月まで。
中堅・ベテラン職員ほぼすべての方が対象。
引き続きがんばります。

労働学校募集推進ニュース「猛ダッシュ」6号

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93期岡山労働学校の募集推進ニュース「猛ダッシュ」の
第6号です。
見出しは
「受講29名。ワクワクする労働学校へ! さいごまで声かけ広げよう!」
となっています。

記事のおもな内容は以下です。

【3日を30名の参加で成功させよう!】
 いよいよ木曜日に開校です。受講申込みは、29名まで
きており、目標の30名まであと1人です。そのうち17名が
初受講生となっており、新しい顔ぶれが多いのも特徴です。
3日の第1講義の参加確認は、現在26名。単発での参加も
引き続き呼びかけを広げて、30名の参加で1回目を楽しく、
大きく成功させたいと思います。
 また、11月21日までの毎週の講義は、どれも1回のみ
での参加も可能な内容になっています。単発の参加もどん
どん広げていき、毎週新鮮な雰囲気の労働学校にしていきま
しょう!

【駐車場は近くの有料パーキングへ】
 3日は台風接近のお天気で、雨が予想されます。お車で
おこしの方も多いと思います。会場の勤労者福祉センターの
駐車場もありますが、近くの有料駐車場(数も多い)は
18時以降安い料金設定ですので、そちらの方が割安です。

【こんな職場から受講してます~現在の申込者(29名)の所属は以下】
*林精研労組 12名
*岡山医療生協労組 6名
*民青同盟 3名
*岡山市職労 2名
*生協労組おかやま 1名
*福祉保育労 1名
*その他・未組織 4名

香川民医連のジャンボリー実行委員会にて憲法学習

きのう(30日)は、全力で仕事をしたのち、
14時に事務所を出て高松へ向かう。

16時から、
香川民医連のジャンボリー実行委員会にて憲法学習。
岐阜ジャンボリーの事前学習会です。

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憲法を生んだ歴史的背景(巨大な人権侵害=戦争)、
憲法の制定過程(ドラマチック)、
尊厳とは(憲法の人間観)という流れ。

ディスカッション3つ入れ、
それぞれ質問も受けながらという形。
あっという間の2時間でした。

若いみなさんにとっては知らないことだらけで、
新鮮だったようです。
本番もしっかり学んで交流してください☆

ぶらり、時間散歩 (第12回)

『学習の友』の時間エッセイ12回目です(10月号掲載)。
これが、最終回です!


第12回「孤独になる時間を」

 
このエッセイも最終回。ひとまず区切りをむかえま
した。でも私は、時間についてこれからもずっと考え
続けていくと思います。それは自分の生き方を考える
こと、だからです。
 「区切り」を辞書でひくと「物事の切れ目」(三省
堂『新明解国語辞典』)と書かれています。じっさい
には、時間に切れ目はありません。ひと続きの流れで
す。でも時間を認識できる人間は、時間を上手に区切
って、社会的生活を送るための目安にしてきたし、人
生のメリハリや切り替えに「時間」を利用してきまし
た。時と上手につきあっていきたいものです。
 連載最後にお伝えしたいのは、「ひとり時間」を大
事にしよう、ということです。もちろん人間ですから、
さまざまな社会的諸関係のなかで「ともに過ごす時間」
が大事なことは言うまでもありません。でもこれだけ
通信技術が発展し、だれとでもすぐにアクセスできる
社会になればなるほど、「ひとりになる時間」が貴重
になってきているとも思います。
 私は、ひとり旅が好きです。日常のさまざまな役割
や責任から解放されて、なにものでもない自分になれ
るからです。15年前、屋久島に一週間、旅をしまし
た。宿で出会った人と一緒に山を登ったりもしました
が、ひとりで黙々と深遠な屋久島の森を歩くという非
日常の時間。樹齢3千年ともいわれる巨木とも出会い
ました。そのときの感動は、今でも忘れられません。
自分の存在とは何か、ゆったり考えられる時間の贅沢
さを感じました。
 日々、家庭のこと、職場の問題、組合などの活動に
向きあっているみなさんが、「ひとりの時間」をつく
ることが難しいことは、よくわかっているつもりです。
だからこそ日常生活のなかで、意識的にそうした時間
をつくってほしいと思います。
 「進んで孤独になる時間を確保すること。そんな誰
からの干渉もない場所でのみ確認できる自分というも
のがある」(永田和宏『知の体力』新潮新書)と思い
ます。自分との対話、考えたことを書き表すこと、過
去と未来を現在から捉えなおす時間。進んで孤独にな
り、自分の人生の時間を、じっくり考えてみませんか。