長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

山田洋次さんは組織論をわかっている。

講義の準備で、参考になるところがあるも・・・と、パラパラしてみた
『寅さんの人間論』(山田洋次・田中孝彦、岩波ブックレット、1990年)。

 f:id:benkaku:20130403160709j:plain


あまり直接的には役立ちませんでしたが、

共感したところを2つメモ。

いずれも山田洋次さんの発言。

 

 

「集団の人間関係がリーダーを中心に放射状になって

いる場合は、リーダーが欠席するとバラバラになって

しまう。そうではなくて、リーダーをふくめておたがいの

間に、複雑な亀の甲型の関係ができあがっていることが

大事だと思うんです。リーダーが顔を出さなくても、集団が

組織的に機能しているといいますか」(21P)

 

「ひとつの問題を集団が討議する場合、会議をすること

自体を非難するような発言は鼻白みますけれども、そう

じゃなくて、ふしぎなことを言ったり、変ちくりんな発言を

したりする人は、大歓迎なんですね。そこから議論が活
発に
なっていくんです。

 だから、いやな人は困るけれども、ちょっと変な人は

スタッフにいなければいけません(笑)。変な人が変なこと

を言うことは、ありがたいんですよ。仕事をする上で。とん

ちんかんでもいいから、そういう発言があったほうがいい。

活気が出て」(24P)