6日(土)は、岡山市内の某所で
天池洋介さん(岐阜県青年ユニオン委員長)を講師に
「社会運動の科学ーコミュニティ・オーガナイジングを学ぶ学習会」でした。
コミュニティ・オーガナイジング(CO)は、
アメリカの社会運動・労働運動のなかで磨かれてきた運動理論。
これを日本の組織活動にも応用していこうという動きが進行中。
岡山でも!ということでの有志学習会を呼びかけ、
急な呼びかけにも関わらず14名参加しました。
集まったメンバーは30代・40代を中心に、
みな自分のフィールドで日々悩みながら、
社会運動・労働運動のあり方への問題意識をもった人たちで、
濃密で楽しい時間になりました。
スケジュールは以下(10:30~16:00。休憩1時間。実質4時間半の学習会)
1.自己紹介
2.COに期待すること
・討論
・板書で共有
・天池さん解説(なぜCOが必要なのか、アメリカの労働運動の変革)
3.COについて概説
4.Story of Selfづくり
5.パブリックナラティブ分析(SEALDsのスピーチを分析)
6.Story of usづくり
7.1対1ミーティング(オルグの練習)
8.感想交流
・討論
・板書で共有
・感想文を書く
9.今後のアクションを討議する(COを岡山でどう広げるか決める)
みな、慣れないトレーニングに苦戦しつつも、
笑顔がたえない学習会でした。
4時間半もの学習会でしたが、あっという間に時間がたち終了。
学びの空間自体が、COの可能性を体感できるものでした。
天池さんの進め方、雰囲気づくりも素晴らしかったです。
大学での講義でもしているという
「音楽を流す」「ホワイトボードに板書して共有」というのが
よかったように思います。さすがでした。
また、
「パブリック・ナラティブ(私と私たちのストーリーを語る)」と
「戦略」がCOのおおざっぱな構成要素ですが、
実際のトレーニング(訓練)を大事にするのがCOの特徴なので、
時間をたっぷり必要とします。4時間半でも足りない。
この日は時間の関係で「戦略」部分はせず、
「パブリック・ナラティブ」の部分をおもに学び、
じっさいに「人を誘ってアクションまで落とし込む訓練」をしました。
みな「難しい!」と唸りつつ、
「私のストーリー」を語る大事さも感じたようです。
私たちの活動は、人とどう関係を構築し、
ネットワークをつくり、力を発揮してもらうかが勝負です。
人が「資源」なのです。
でも私たちは、「人を組織する」「運動をデザインする」訓練なんて、
受けてません。先輩の姿を真似たり、自己流でやっているわけです。
COのトレーニングは、その意味で非常に緻密に
練り上げられているし、新鮮です。なにより楽しい。
変えられるという感覚をもてます。
この日集まった人たちを同志に、
「次のアクション」をどう構築していくか。
この構想を練るって、ワクワクします。
わざわざ岐阜から来ていただいた天池さんに感謝です。
以下、参加者の感想文です。(天池さんのFB記事から拝借)
■Self語りがもっともできていないことに気づいた。
■他人のスピーチに対して「自分のことばがない」と
批評はさんざんしてきたけど、スピーチだけじゃなく
て人を説得するのにも自分のことばが必要と気付けて
よかったです。
■「何かをしなくては」「何で皆わかってくれないの」
etc...とモヤモヤしていたが、”皆”ではなく、私自身が
一番自分をわかっていない事に気づいた。「私」、
「私の感情」、「私のやりたい事」、「私の夢」、
『Self』、まずはそこを見つけて周りの人に語ってい
けたらいいと思います。
■音楽がかかってるのが居心地いいなぁと思った。か
かっていないときはすごく物足りない感覚になった。
環境って大事だなと実感。
■Story of Usを「政治的にきまっている、分断されて
いるグループの線引きを引きなおして、グループを
組み替える、構築するもの」と説明していたのが印象
的。すごく力強さを感じた。
■スピーチをする時とか、加盟の呼びかけをする時に、
自分の言葉で語る事が、大切だと感じているけど、
実際には出来ていなくて、どうやったら自分の言葉で
語れるのかと思っていました。今日のセルフの語りを
やってみて、自分を語ることの難しさ、自分を語る事
の大切さを、改めて感じました。
■非常に楽しかったです。また岡山でやりましょう!
音楽の大切さを感じました。
■音楽を流しながらの学習、とても良いと思った。動
いている、学んでいる、元気がでると感じられる。少
しだけCOは学んでいたけど、今日の学習会は私の中
でさらに刺激があり、これからも学んでいきたいと
心底思えた。
■運動をデザインすることをもっと学んでみたいです。
今日、集まった人はいろんな活動を一緒にやっている
仲間ではあるけど、とりくんでいる中で苦労している
ことをお互いに交流しながら、もっともっと向上して
いけたらと思います。
■感情について、普段意識することがなかったので大
切にしていきたい。また、「私たち」ばかり考えてい
たので、ます「私」のことをしっかり見直し、語れる
ようこれから自分のことも意識していきたい。
■今日は初めてCOのことについて話を聞いて、少しだ
けど対話した。楽しかった。ほんとにドキドキで。今
まで自分がやってきたやり方を全否定されたら凹んで
たちなおれないと思っていた。でも、そうじゃなくて、
今までの自分のやり方があった上で、今日COという
やり方を学べて、すごい良かった。これを、みんな学
んだ方が、ぜったい活動うまくいく!と思う。「私」
自分の言葉でしゃべって伝えていく!楽しく。
■Story of Selfで感情を入れるのが難しいと語る人が多
かったことに個人的にはびっくりしました。活動家は
人一倍感受性豊かで、変えたい思いが強い人だと思い
ます。でも自分の思いで動いてるわけじゃなかったと
いう声を聞いて、逆にすごいなと思った。でもちょっ
と悲しいな。
■あっという間に終わってしまいました。自分の感情
を自分の言葉で伝えることで共感を得れることに、改
めて喜びを感じました。専従になったことで、どこか
きれいに伝えないといけない…みたいなところがあっ
たと思います。
■話の組み立て方や、共感してもらえる話し方、感情
も押し付けるのではなく、相手が聞いてもらえるよう
な感情を伝える難しさを知りました。
■短時間でしたが、参加型の学習会は学べる事が多く、
密度が濃いなと思いました。お互いを指摘し合えたこ
とも良かったし、楽しかったです!!今後の活動にも
意識しながら話していこうと思います。