長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

弘前で「人権のそもそも」。学びへの真摯さ。

木曜日(27日)夜は、
中弘南黒社保協2019年度総会&中弘南黒地区労連「夏の学習会」
にて記念講演。
会場はかって知ったる弘前城内の弘前市民会館。
雨のなか、42人の参加だったそうです。
中心は健生病院労組の方々でした。ひめ旅仲間のりかさんも参加(笑)。

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「人権のそもそも~私が私であるために」
というテーマで75分ほど。
世界人権宣言、尊厳とは、人権問題の基本的構図と闘いかた、
人権感覚をみがくために、という流れ。
最後に小グループでの感想交流も。

講演のあとは有志参加で懇親会。
みなさんひと言ずつ講演の感想。
青森のみなさんの学びへの真摯さに、いつも驚きます。感謝です。


感想文がさっそく届いたので、
以下にご紹介させていただきます。

■人権は数値化できないもので、さびつきやすい
というのが印象に残りました。そのさびついた感
覚に慣れてしまうから、育て続けていかなければ
いけないものだと思いました。自分から学んでい
かないと「こういうものだ」で終わってしまうの
かなと思います。

■これまで50年近く生きてきて、「人間らしく」
ということを正面から議論したり、考えたりする
ことが、ほとんどありませんでした。10数年前
から、生活保護の裁判に関わらせてもらい、少し
ずつ感覚をみがくことが意識的にできていること、
また、こうした機会に恵まれていることに感謝で
す。長久さんの話しを聞くたびに、新しい自分に
出会えるのが、とてもうれしいです。これからも
よろしくお願いします。

■「労働者は人間らしく働かなくてはいけない」
というのが気になりました。人間らしく働けたら、
仕事も楽しいだろうし、相手のことも尊重できる
と思います。若い人たちが成長できる場がない、
というのが日本の社会情勢なのか、知りたいと思
いました。人間はコミュニケーションを求めるも
のだと思っていましたが、AIやコンピュータな
どの発達に伴い、人を介さなくてもよくなってい
る部分もあり、人間性を失う方向にいっているよ
うにも感じられます。「人間」って何なんでしょ
う?高等動物(?)だけではないし…。

■人権について考える機会があまりなかったため、
とても勉強になりました。人権感覚をみがくこと、
大切だと思います。上流の問題を解決しないと、
下流の問題は解決できない、確かに、そうだと思
います。「私はこう思う」、自分の意見を出して
いく職場づくりができればよいと思います。まず
は、労働組合で活発に意見を出しあえるよう、自
分も取り組んでいきたいと思いました。

■「人権」「尊厳」という言葉を普段使っていて
も、私自身よく分かっていなかったと感じました。
〝尊厳〟を確認しなければならない状態になった
戦争があり、そのことをくり返さないために、
人権について、今一度、学ばなければならないと
感じました。人権は声を出さないと守れないので。
これからも、アピールしていきます!

■長久さんの話は、何回聞いても分かりやすく、
元気が出ます。そして労働組合のあり方、これか
ら労働組合の役員として、どのような関わり方を
したらよいのか、考えさせられました。私たち一
人ひとりが人間であることは、さまざまな権利が
あるからこそだということも、改めて学ぶことが
できました。今、医療の現場(自分の職場)は、
人手不足、長時間残業、夜勤月9回、夜勤専従
(月16回)が常態化しています。これを変える
ためにも、職場で、私たちの権利について話しが
できればと思いました。ひめに会いに行きたいです。

■日本人は、普段の生活に慣れてしまっていて、
問題を問題ととらえないでいると思う。一人では
何もできないが、仲間を増やし、活動していくこ
とで、人権を守れると思う。下流で助けているだ
けでなく、原因をさぐり、とりのぞくことが出来
るような社会を目指したい。

■ふだんの生活の中で、人権を意識することはあ
まりないが、生活の中で人権は身近なものであり、
学びつづけることが大切だと思った。

■昨年、「そもそも労組」でも、長久さんのお話
しを聞く機会がありました。その際にも分かりや
すいお話を伺うことができました。「人権」と聞
くと大きな話ととらえそうですが、一個一個を細
かく見ていくと、自分たちの生活にも絡んでくる
ものであると再認識できました。また青森に来て
ください。

■大変わかりやすかった。会社・職場での人権問
題については、労組がカギを握っている。勇気づ
けられた。人権のアンテナを養っていく必要がある。

■このような学習機会を頂き、ありがとうござい
ます。長久さんのお話しを拝聴するのは3回目で
す。今回の講演もわかりやすく、たいへん勉強に
なりました。社保のたくさんの問題をクリアする
為に、まずは7月の選挙に取り組みます。たくさ
んの人を巻き込んで、大きな変革の力を得る為に、
自身の学習が大切で、まだまだ勉強不足と感じて
います。これからも自己を高め、社会の為になれ
るよう頑張ります。

■人として生まれて来たからには守るべき「人権」。
そして医療従事者になったからには尚更、重要視
していかなければならい。そこで改めて人権を考
えた時、「何を」「どうして」「どんな理由で」
守らなければいけないのか?という疑問がある。
しかし、私としては答えは簡単。「争いなく、皆
が平等にすごしていけるからではないか?」と思
う。誰かと競い合っても、優劣をつけるのはまた
違う。お互いがお互いを尊重するうえで改めて
人権は守られるのではないかと思う。しかし現代
では、政治から、社会からと何もかもが複雑であ
り、単純に物事を考えていくことが出来ない。だ
からこそ、個人の尊厳を大切にし、誰もが同じ考
え方、捉え方を持っていけるようにしていくべき
ではないだろうか。確かに、人それぞれであるた
め、個人の考え方も十人十色であると思うが、意
識や認識を同じ、又は統一していくことは可能な
のではないかと思う。

■国家が国民を、使用者が労働者を、大人が子供
を、歴史的に見ても人権を侵害してきた。権力が
物理的な力の差によって上としたがはっきりして
いる場面で人権は侵害されやすい。この点におい
て暴走を抑止するため憲法があり、法律がある。
何のための、又、誰のための決まりなのかを再確
認しないと、人権侵害は終わらない、そしてなく
ならない事を知った。

■長久さんの話を聞くのは3度目になります。人
権意識を磨くことがいつも強調されています。確
かに、現状に慣れていると、人権侵害の事実も気
付かずに、流されて下流に流されている状況があ
る。昔のようにトレーニングの場がないために、
エンパワーメントの機会も得ずに、人権を守る機
会もないままに過ごすことになってしまう。しか
し、健生労組は、真に労働者のための中間団体の
機能を有しており、労働者の権利、人権を守れる
団体になっている。組織の中だけではなく、地域
の諸団体にもその影響力を発揮して、人権の守ら
れる地域になってもらいたい。

■長久さんのお話しは、これまでの分も合わせて
2回目です。人権の尊厳については、わかってい
るようでマヒするというお話しを聞き、確かにそ
のとおりだと思いました。青森県は、残念ながら
最低賃金がひくく、仕事も多くないので、生活苦
におちいっている人が多いです。これをあたり前
と思い、あきらめ、こういうものだと思っている
人達が多い中でも、改めて「人権」は私たち皆に
与えられた「宝物」として、大切にしていきたい
と思います。