ここ数日、喉の調子が悪かったのだけれど、
いよいよゴホゴホとなってきた。
といっても自宅にいたのでは
休養できないので(いろんな人が来るため)、
通常どおり事務所に出る。
ここ最近の自分を褒めたいのだけれど、
早め早めに仕事をしてきたため、
目の前にひっ迫するものはない。
よし、年に1回や2回、こういう日があってもよし、
と思い、のんびり読書をしたりして過ごしている。
で、読み始めたのが、積読されていた、
サーロー節子・金崎由美『光に向かって這っていけ』(岩波書店)。
プロローグからグイグイ引きこまれ、
「ただものではない」「人間の出来具合がちがう」
との印象をもつ(まだ半分ぐらいだけど)。
3章の最後に、戦後、北海道の三井炭鉱の
労働組合活動や託児に使われる集会所を建設する奉仕活動に
参加したという記述があるのだが(そこでカナダ人の夫と出会う)、
そこの一文に唸った。
「労働運動を通して日本の隅々で民主主義が
芽生えている中、その片隅で奉仕活動に汗を
流す機会を得ることに魅力を感じたのだった」
こうした表現をさらっとできる
知性と感性が、すばらしい。
まさに、労働運動は民主主義を強く豊かにする運動。
安倍政権を倒しても、
日本の民主主義を前に進めるためには、
下からの運動が決定的なのだ。