長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

「心理的安全性がある人間関係をつくっていきたい」

昨夜は94期岡山労働学校の第3講義
「自分らしくいられる―心理的安全性とは」でした。28名が参加。

これぐらい人数いると、だいたい「あ、楽しめてないかも」
「ちょっと気になるな」という受講生がひとりぐらいいるものですが、
今期は違う。みんな楽しそう。
感想交流でもよく話してるし、笑い声たくさん
(もちろんそうなるような仕掛けをたくさんしているわけですが)。
とても良い雰囲気です。このまま最後までいけそう☆

感想文を紹介します。

 ■心理的安全性のお話を聞くのは4回目ぐらいになりますが、
毎回違った気づきがあります。いろいろな人と交流することで、
新しい視点が得られるので、次回もとても楽しみです。

■職場の会議を変えたいと思ってます。そのためにもまず、
自分が事務局をしている会議で、➀目的・ゴールの明確化、
②チェックイン交流をしようと思います。エライ人が多い
会議なので、チェックインためらってましたが…やるぞ⤴


■職場の空気づくりを考えていきたいと思った。若者も
言える環境が大切。1人ひとりの言葉を聞き合えるように
していきたい。場づくりの設定で、「音楽を流す」
「お菓子がある」など楽しい雰囲気が作れたらなと思う。
いろいろな職についている方々の話を聞けて面白かった。

■何度か聴いた心理的安全性についての講義。聴くたび
ごとに発見がある。最初は、求めていた職場や組織の関係性!
と本当にすっきり目の前が明るくなり、次にはリーダーは
めちゃ頑張らないとじゃないかと少し腹立たしくもあり…
などを経て、今日は…いろんな目標・目的を達成するための
希望だ!と思いました。

■どんな形であれ、チームで仕事をすることをスムーズに
行うために必要なことを言語化して教えていただいた。
少人数職場なので、「仲良し状態」になることはあるが、
「あたたかくも厳しい組織」を意識することが大切!
と思いました。

■「心理的安全性を高める言葉がけ」が具体的に書いて
あったので、前にいた課の時にこういう声かけをしたら
良かったナって思いました。これからの人生にプラスを
していきたいと思いました。ありがとうございます!!

■「心理的安全性」!!本日の学習会で何度も出てきた
言葉です。これスゴイ!本当に大切だと思いました。
失敗してもそこから学べる、新しい事にも進んでチャレンジ
できる、アレコレ…。自分のためにも、まわりの大切な人のためにも、
「心理的安全性」のある人間関係をつくっていきたいと思います。

■心理的安全性を高めるチームづくりは、「厳しい組織」
でもあるという点がめちゃくちゃささりました。安心して
思いが言えるだけでなく、言うべきことも言えることって
結果的に大事ですよね。それをリーダーがいかにつくれるか。
最近は、自分が年上であることが多くなってきたので、意識していきたい。

■「心理的安全性」というワードを初めて聞きましたが、
大事なことだし、核心をついていると思いました。
改善すべき点があるときに指摘・意見をきちんと言える環境、
「優しい組織よりもあたたかくも厳しい組織」を目指した職場、環境。
優しいほうがいいと思われるようなこと、ところでも、実は、
はっきり意見を言いにくい環境になってしまうリスクがあるなと思い、
私ははき違えていたなと思いました。今日の講義できいた内容を
どこかで実践できたらと思うので、仲間うちに話してみようと思いました。

19年目のソワニエ看護専門学校

今日(23日)は午後、
今年度のソワニエ看護専門学校での最初の授業でした(1年生。全15回)。
もう19年目になります(2006年から非常勤講師できてます)。

最初に用紙に「出身」「これまで働いた職種(バイトふくむ)」
「自分の好きなこと」書いてもらい、全員と1対1対話。
学生さんも楽しそうに聞いておりました。
温野菜が「大ブラック」で盛り上がりましたね…。

授業は1回目いつもの「絵本『わたし』を読む」でした。
人間は多様な「顔」「属性」をもつ。そしてそれは変化する。
相手のさまざまな顔や背景を想像する力を。

相方のエピソードもお話したら、「もっとALSのこと知りたい」
「相方さんの話もたくさん聞きたい」と。
はい、お話しますよー。

労働組合たんけん隊2024 期待のメッセージ集

5月10日開講のオンライン連続講座「労働組合たんけん隊2024」。
全6回の講義内容は、4年目の今年さらにバージョンアップ。
西尾さん、小松さんのゲスト講師への期待も非常に高いです。
が、募集はまだ爆発していません。
今回は、これまで発行してきた「推進ニュース」から、
講座への期待メッセージを紹介します(労組名と肩書のみ)。

【行動の意欲が掻き立てられる】(熊本民医労書記長)
毎年講義の内容もアップデートされ、受講した後は毎回新たな発見と
刺激を受けて、行動の意欲が掻き立てられる思いを持つことができ、
自分磨きの学びの場となっています。現在の資本主義の中で一番矛盾や
犠牲を強いられているのが労働者で、その当事者として、
多くの労働者と声を上げて変えていくことが今何より求められている
ときだからこそ、一番受けていただきたい講座です。

【北海道の仲間誘い参加したい】(北海道労連事務局長)
昨年に引き続き、北海道の仲間を誘い参加いたします。改めて、
誰のためなんのための労働組合かそのエビデンスとなる全講座を
楽しみにしています。それを実践している小松さん西尾さんの
講座は必見です。(もちろん長久さんも)

【毎年元気をもらっている】(鹿児島医療生協労組書記長)
毎年、役員複数名で楽しく参加しています!看護師さんや
日々現場でも忙しい役員ばかりですが、「そうだったね!私たちは
このために労働組合活動をしているよね」とワイワイ語りながら
参加したいと思います。私自身も、全国の参加者からの
「いつも悩んでいます。・・・でも、何とか前進させたいです!」
と気持ちが伝わり、元気をもらっています。2024年度もよろしく
お願いします。

【考えブラッシュアップできる】(茨城県医労連書記長)
2回目の受講です。スケジュールが合いそうなことと、新しく
ゲスト講師の企画もあり(西尾さん、小松さん)申し込みました。
労働組合の活動に対し「大切だけど面倒だ」「自分がやらなくても
いいのでは」と言われることがあります。「そうじゃないよ、
あなたがやることに意味があるんだよ」と思える講座です。
自分の考えもブラッシュアップできます。参加者交流が苦手な
方もいるかと思いますが、聞いているだけでも楽しいです。

【学びのたんけんに飛び込む】(岡山高教組書記長)
教職員組合の専従になる少し前に、たまたま新聞で見つけて
心惹かれて切り抜いた連載記事が、ゲスト講師の小松康則さん
執筆のものでした。長久さんのまとまったお話を聞きたいと
思いつつ時間の都合がつけられるか躊躇していましたが、
小松さんもとなると、参加するしかない!
学びのたんけんに飛び込みまーす。

【等身大の組合活動のヒントに】(宇治市職労書記長)
役員が若返り、世代交代していく中で、労働組合とは
そもそも何なのか、今後の運動をより活性化するためには
どうしたらよいのか、そういうことを改めて学んでいきたいと思い、
申し込みました。また、世代交代していく中で今まで実施してきた
運動内容にも負担感や疑問点も出ています。自分たちらしく
等身大で実施できる、組合活動をどう築いていくか。
そのヒントになればよいと思います。

【労働組合の基本を重視、今年は「たんけん隊」で】(奈良自治労連書記次長)
毎年開催している奈良自治労連の労働学校、今年は
「労働組合たんけん隊」を集団視聴することになりました。
この数年は、「労働組合の基本」を重視し、繰り返し学んでいます。
「今年はどうしようか」と、四役会議で議論。岡山県学習協の
「ポチっと学習15」を視聴してきたのもあり、
「『たんけん隊』がいいんじゃないか」とスンナリ決まりました。
「全6回のうち3回は受講してください」とお誘いし、
「3回・6回受講者にプレゼント進呈」を企画中です。

【絶えず学習していくことが大切、組合として力を蓄えたい】
(全日赤伊達赤十字病院労働組合執行委員長)
一昨年、「たんけん隊講座」を受講し、組合の大切さを改めて
自分の中に落とし込めた感じがしました。しかし、月日が経つと
うまく伝えられなかったり、少し自信がなくなったりすることも。
改めて執行部で話し合い、自信をもって組合の大切さを伝え
続けていくために「絶えず学習していくことが大切」であり、
執行部以外の組合員にも参加してもらって「組合としての力を
蓄えていきたい」と思い、再度たんけん隊を受講することにしました。
楽しみにしています!

【学習教育活動再生のために、埼労連で集団視聴に取り組む】
(埼玉県労働組合連合会幹事)
「学習は重要だ!」どの組織も位置付けられている(はずだ)が、
要求闘争に追われて後景に追いやられ学習がなかなか進まない。
結果として幹部請負・高齢化。青年・次世代の育成に苦慮している。
各労組で単産・支部・分会がそれぞれの役割を担って「学習」が
できていない現状に対して、『労働組合たんけん隊』は、
「知ること、学ぶことの楽しさ」に気づくことができ、労働運動に
活かせるヒントがたくさんあると期待している。学習教育活動再生ために、
その第一歩の方法のひとつとして、埼労連は集団視聴に取り組むことにした。



「いつも収穫があり、とても楽しい」

昨夜(18日)は、94期岡山労働学校の第2講義
「関係づくりの基礎―あいさつ・雑談・対話」でした。

27名が参加。きのうも活気がありましたね~。かなり楽しい雰囲気☆
ちなみに最年少受講生はなんと高校生です。何人かの感想を紹介します。

■話す倍、聴くを これからは意識しようと思いました。
毎度のことながら、いつも収穫があり、とても楽しい。

■あいさつをしても返さない人、いっぱいいます! 口がないのかな?
毎朝、おはようございますと言って回っています。私は続けようと思いました。

 ■職場の対人関係で毎日モンモンとしていましたが、明日から、
あいさつ+α(雑談)を試みて克服していきたいです。
前向きな気持になれました。ありがとうございました。

■雑談については、無意識に技術を使っていたように思います。
ただ、質を高める方法を教えていただきました!
「対話」(一緒に変化を起こすための)を今悩んでいたので、
話をききたい人の近くに居たり、帰り道に一緒に帰るなどして関係を作り、
「自分自身を注ぎこんで」(自分を掘り下げる)ストーリーを
作りたいと思いました。

■あいさつや雑談、対話で関係が深まるとしたら、
私は人と話しすることは好きだから、いいなあーと思った。
だけど最近は、楽しむ以上に、話をすることで成果を得ようとするから、
ちょっぴりしんどくなっているようにも思っていたところ…
「大人にとっての雑談は、子どもにとっての遊びに等しい」東畑さんの
本のことばに、あそぶぞ~と元気スイッチ入りました。

94期岡山労働学校、好スタート!

昨夜(11日)、94期岡山労働学校の第1講義があり、
33名の参加で絶好のスタートが切れました。

受講生の女性比率が過去最高(約76%)、
岡山市職労からの受講が過去最高、
福保労が単発参加を組織してくれて昨日は7名も参加、
さいごに民青ががんばって広げてくれて若い人の受講も増えた、
など、大きな成果もたくさん(小さな前進面も多数)。

5年ぶりということで、前期からの流れ、というものが
期待できないなかの募集活動でしたが、
こうして「結実」してほっとしております。

さて、きのうの第1講義テーマは、「そもそも人間関係とは?」。
交流時間をたっぷり確保するため、講義時間は35分と短くしました。
前半は、「わたし」は人間関係のなかでつくられ、変化することを、
絵本を題材にしながら考えました。
後半は、歴史的・社会的な視点から人間関係の変遷や特徴を見つつ、
現代社会の人間関係の課題にもふれました。

講義後は、岡山労働学校で定番の「偏愛マップ交流」。
これは初対面の人が多いほど威力を発揮します。
初めてでも会話がはずむ優れもの。きのうも大盛り上がりでした。
最後はグループに分かれての自己紹介(また偏愛マップつかって)と
講義の感想交流。どのグループも時間が足りないくらいの活気でしたね。
そしてとにかく笑いが多かった。「これぞ労働学校」という時間でした。
5月末まで、どんな変化が起きるのか、楽しみです。

寄せられた感想や声の一部をご紹介します。

■「わたし」が関係性のなかでつくられているのは、驚きでした。
そんなことはないと思っていましたが、講義を聞くとそうなのだと
思えてきました。「わたし」が変化するとも思っていませんでした。
何か人生が変わった感じがします。

■人と人との関係が、モノとモノの関係に置き換わる、お金が
あれば何でも手に入り、自分は1人でも生きていけるかのように
思えてしまう→すごく納得した。ひとりでもお金があれば生きて
いけると思っていた自分に気づき、こわくなった。

■そもそも人間関係とは何か? を深く考えたことがなかった
かも…と思いました。関係性のなかでつくられること、歴史的な
視点というあたらしいものが得られた。少し驚くとともに感動した。
いろいろな自分の面をそれぞれの場で出してもよいかな、
と思うことができた。

■コミュニティや、相手ごとに、ちがう私になっていることは
当たり前なんだと気づくことができました。気をつかったり、
変化している自分に本当の自分じゃないと否定してしまって
いたなと思います。変化している自分も自分なんだと
認められたら楽になりそうです。相手によってちがう関係性の
築き方をしてもいいんだと思いました。

■改めて、人間関係を科学的にひもとくとこういうことに
なるのかと、納得した。資本主義社会でモノとモノの関係に
おきかわり、分業が進むからこそ、お金があればなんでも1人で
生きていけるような気になってしまうという言葉にハッとした。
時代によって、人間関係がかわってきたことを他の人とも
話しあってみたい。

■偏愛マップをかいて、今まで自分は趣味がないと思って
いましたが、こんなに好きなことがたくさんあることに気づき、
幸せだなと感じることができてよかったです。
交流すること→好きなコトを共有できたのが心地よかったです。

■久しぶりにいろいろな人と話ができとてもおもしろかった。
自分のことだけでなく、他の人の事もきけるのが良かった。

■すごく楽しい!! たくさんの人とかかわりを持ちたいと思います。

■いろんな人と話ができて、刺激になりました。新しい自分をつくる、
まさにこの4月から新しい仕事のスタートをしました。今までの
流れとはまったく違い、たくさんのチャレンジがまっていますが、
今日の話を聞いて、うまく進めそうな気がしています!

■久しぶりに前向きなオーラを持つ人たちと一緒に学べてよかった
(以前一緒に学んだ人たちとお会いできてそれも楽しかった)。
頑張って参加します!

■夜の会ということで大変だな…と思っていたが、普段なら
知りあえない方と知りあえた。パワーをもらった気がした!
次からも楽しみです。

■偏愛マップは本当にたのしかった。楽しかったので、
仕事の疲れもふっとんだ!!って感じです。

■偏愛マップははじめてでしたが、楽しいし、相手を知る
良い方法だなと思いました。どこかで使わせてください。
楽しかったです!

■あわただしく過ごすなかで、忘れていたような、本当は
求めていたような交流(人間関係)ができた、思い出せたので、
来てよかったです。

■グループ交流が楽しかったです。はじめて会う人がたくさんいて、
労働学校のような場を求めている人がこんなにいるんだと感じました。

労働組合たんけん隊2024 ゲスト講師からのメッセージ!

5月から始まるオンライン連続講座
「労働組合たんけん隊2024」(全6回)の募集推進ニュース4号!
ゲスト講師のおふたりからの素敵なメッセージです!




☆「時代映すレンズが労働組合 ピースが合わさって絵を描く」

~西尾 美沙子 さん(愛知県労働組合総連合議長)~

 労働組合は生活に密着し時代を映し出すレンズだと思うのです。
今の時代は実質賃金が23ヶ月連続上がらず、社会保障が脆弱で、
正規も非正規も生活は困窮しています。労働組合は、苦しい気持ちや
やるせない気持ちを言葉に表してみんなで変えていくことができます。
 会社や社会からみたら私たちはパズルの1ピースかもしれませんが、
ピースが合わさってステキな絵が描ける可能性を持っています。
「私が大切にされる組合活動」についてお話ししたいです。


☆「何を伝えようかワクワク 活動のヒントになる話できれば」

 ~小松 康則 さん(大阪府職労執行委員長)~

 「労働組合たんけん隊」での講師オファーを受けて、みなさんに
何を伝えようかワクワクしています。長い間、労働組合役員を
してきましたが、組合員や役員が減っていく中で、焦りや不安
ばかりが大きくなり、職場の仲間との距離を感じることもしばしば
ありました。そんなときにコミュニティ・オーガナイジングを学び、
会議や活動のいろんなところに取り入れることで、少しずつ仲間の
輪が広がり、女性の参加も急増しました。みなさんの活動のヒント
になるお話ができればと思っています。

シット・ジョブ、スピノザ、セルフケア、戦争の話、ケア宣言

最近読み終えた本。

■『私労働小説 ザ・シット・ジョブ』(ブレイディみかこ、角川書店、2023年)
著者のこれまで働いてきた経験をもとにした「労働小説」らしい。
ノンフィクションではない、とのこと(あとがき)。
シット・ジョブとは、「クソみたいに報われない仕事」のこと。
薔薇ではなく、パンをよこせ。ブレイディみかこさんは、言葉がロックだねえ。

 ■『スピノザの診察室』(夏川草介、水鈴社、2023年)
夏川医療小説ではめずらしく京都が舞台。
相変わらず、登場人物それぞれの個性が小気味よい。
主人公は内視鏡手術のスーパードクターなんだけど、
大学病院から地域密着の中病院に移って患者の生活と死に寄り添う。
夏川世界観は健在だ。

■『セルフケアの道具箱 ストレスと上手につきあう100のワーク』
 (伊藤絵美、晶文社、2020年)
臨床心理士による実践的なセルフケアワーク。具体的かつハードル
低いものが多いので良い。「コーピング」という言葉を知っているだけで、
だいぶん違うんじゃないかな。まあ、ワタクシはストレスほぼない
生活してるんで、自分用というよりは、アドバイスに役立てたい。

■『日本人が知らない戦争の話ーアジアが語る戦場の記憶』
 (山下清海、ちくま新書、2023年)
アジア太平洋戦争の概観を時系列になぞりながら、とくに中国や
東南アジアで日本軍が現地で何をしたのかが学べる良書。
著者自身が訪ね歩き、写真も撮影していることで説得性が高くなっている。
シンガポールには1度行ってみたいと思う。

■『ケア宣言 相互依存の政治へ』(ケア・コレクティブ著、
 岡野八代+冨岡薫+武田宏子〔訳・解説〕、大月書店、2021年)
ケアと資本主義講座の前に読んどくべきでした…。
ロンドンで研究・活動するグループによる著書。
コロナ禍であらわになった「ケアを顧みない世界」へのオルタナティブ。
今後の講義に役立てよう。

60分de名著「看護の日」スペシャル!

岡山県学習協では、5月11日(土)・12日(日)に、
60分de名著「看護の日」スペシャルと題して、
「1968、ある闘いの真実~『夜明けがくる 立ちあがる看護婦たち』~」の
学習講座を行います(詳細チラシ)。
医療労働者はもちろん、労働組合にかかわる人すべてに知ってほしい、
感動的で熱い「ニッパチ闘争」を学びます。

1968年、新潟県立病院で「2人夜勤と月8日以内夜勤制限の
制度化」(=ニッパチ)を求めて立ちあがった看護婦たちがいました。
たたかいの詳細を記録した『夜明けがくる 立ちあがる看護婦たち』
(新潟県職員労働組合編、労働旬報社、1968年)の内容を紹介しながら、
こんにちに生きる教訓を抽出。胸熱くなるメッセージがここにある!

 【開催日時(内容は同じ。どちらかに参加を)】
・5月11日(土) 18:00~19:20
・5月12日(日) 10:30~11:50



新年度がはじまりますね

今日も朝さんぽから。気持ちよい。4月ですねえ。

学習運動の専従活動家27年目に入りました(1998年~)。
ひとり職場なんで、事務所に行ってもなんの変化もありませんが(^_^;)

でも今日午後は香川民医連の新入職員さんの
オリエンテーションで講師のお役目。
緊張感あるだろう新人さんから、エネルギーもらってきます。

来週木曜(11日)からは94期の岡山労働学校がスタート。
現在通し受講申込み18名。労働学校初めての人が半数以上。
こちらも新しい出会いがたくさんありそうで楽しみ。
引き続き広げるために募集がんばります。



あきない世傳も最高でした。

最近読み終えた本。
3月も髙田郁に時間をたくさん使いました☆ 幸せでした。

■『あきない世傅 金と銀 九 淵泉篇』(髙田郁、ハルキ文庫、2020年)
妹の結が信じられない行為に…。さらに五鈴屋に別の困難も襲い窮地に。
そんななか久しぶりに大阪に帰郷。暗中摸索しながら、
ひとすじの光を探りあて、シリーズ9巻は終わる。続きが楽しみだ。

■『あきない世傅 金と銀 十 合流篇』(髙田郁、ハルキ文庫、2021年)
合流って、何との合流だろう?ってあれこれ想像しながら読んだら!
面白すぎる。なんて力強い合流!
そしてついに江戸中に広がる爆発的人気商品を生み出した五鈴屋。
まさに商いの勝負師だわ。シリーズ10巻目。

■『あきない世傅 金と銀 十一 風待ち篇』(髙田郁、ハルキ文庫、2021年)
シリーズ11巻目。つくづく、商いは面白いなあと。
知恵を出し、仲間をひろげ、「買っての幸い、売っての幸せ」を貫く。
岡山県学習協も、これで行きます。

■『あきない世傅 金と銀十二 出帆篇』(髙田郁、ハルキ文庫、2022年)
シリーズ12巻目。太物仲間のつながりと共同を大事にしてきた五鈴屋は、
ふたたび呉服を扱えるようになる。さまざま波がありつつ皆の知恵で
沖へ向かっての航海は続く。いよいよあと1巻…!(特別編あるけど)

■『あきない世傅 金と銀 十三 大海篇』(髙田郁、ハルキ文庫、2022年)
シリーズ13巻目。ついに完結(特別編あるけど)。
最後ややハラハラしたけど、ぐっとくるラストシーンだった。
買うての幸い、売っての幸せ。知恵を出しあい難局を乗り越える。
楽しませていただきました(^^)

■『あきない世傅 金と銀 特別巻上 契り橋』
             (髙田郁、ハルキ文庫、2023年)
くぅー、なんて粋な作家さんなんだろう。
13巻の本編シリーズでも生き生きと描かれた、惣次、佐助、
お竹、賢輔を短編の主役に。
とくに惣次の回は、江戸に出店する五鈴屋の物語と重なり秀逸、脱帽。

■『あきない世傅 金と銀 特別巻下 幾世の鈴』
             (髙田郁、ハルキ文庫、2024年3月)
シリーズを読み始めた時には、まだ続巻が出るとはつゆ知らず。
なんと奇跡のタイミングで壮大な物語の一気読みができて幸せ。
商いと運動は共通点たくさんありますね。
大事な心根を学ばせていただきました。

■『原爆初動調査 隠された真実』
      (NHKスペシャル取材班、ハヤカワ新書、2023年)
1945年、広島で、長崎で、アメリカは残留放射線の初動調査を
行っていたが、結果を隠蔽。核開発を続ける論理を優先。
粘り強い取材により明らかになる被害者の苦悩…。
長崎、西山地区のことは知らなかった…。

■『罰ゲーム化する管理職 バグだらけの職場の修正法』
     (小林祐児、インターナショナル新書、2024年2月)
管理職ってたいへんだな…と感覚ではわかるけど、
こうして紐解いて分析してくれると納得する。
課題の改善方法は運動団体のリーダーシップ論にも活きるものが多い。
良い本を読んだ。

■『いのちのそばで 野の花診療所からの最終便』
               (徳永進、朝日新聞出版、2024年2月)
徳永ドクターも75歳か…。数多くの著書から、本当に多くのことを
学ばせてもらいました。言葉への誠実さ、いのちへの真摯さと柔軟さ。
こんなケアができる方が身近にいたらしあわせだなあと思う。

■『客観性の落とし穴』(村上靖彦、ちくまプリマー新書、2023年)
買ってから気づいたのだけど、以前読んだ『在宅無限大』『ケアとは何か』の
筆者でした。この本も良かった。客観性の歴史は浅いが、
数値化、序列化が生み出す人間観は差別と選別を強いてしまう。
個別の語りの価値を改めて。

■『銀二貫』(髙田郁、ハルキ文庫、2022年)
寒天問屋の店主が救った少年の、幸せをつかむまでの物語。
人のためにお金を使う本物の商人魂。あとがきにも心震えました。
「読んでの幸い、書いての幸せ」を作家としての土台にしている髙田さん。
引き続き素晴らしい作品を書き続けてほしい…!

■『最後の講義完全版 これからの時代を生きるあなたへ
         安心して弱者になれる社会をつくりたい』
                (上野千鶴子、主婦の友社、2022年)
講義録なので読みやすい。「こんな世の中にしてごめんなさいと
言わなくてすむ社会を手渡したい」、ほんとこれです。
私もこんな気持ちでがんばってます。

オフの1日

今日(30日)はよく歩いたー!

丸1日のオフで、まずは5時半より朝さんぽ40分。
朝も気温10度ぐらあり、散歩の季節がやってきました。
桜はまだほとんど咲いてない。

帰ってご飯食べて洗濯して、7時過ぎにふたたび出発。
岡山駅まで路面電車→赤穂線で「大多羅駅」まで。4か月ぶりのミニ登山。
西大寺の街を一望できる芥子山(けしごやま)に。初めて。
低山ですが、遠回りで山頂目指すルートを行き、2時間10分ほど歩きどおし。
景色はばっちりでした。

 11時過ぎに帰宅し、スーパーに寄ってお昼ご飯&お酒飲みながら、
NHKオンデマンドで「世界ふれあい街歩き」のドイツ、
ローテンブルクの回をみる。中世の街並みを残す旧市街。
こんなところを歩いたら楽しいだろう。

さらにファジアーノ岡山の大分戦をDAZNで後半から見る。
退場者を出しつつ堅守で0対0の引き分け。6戦負けなし失点わずか2。
今年は強いな、岡山。3日のホーム戦は久しぶりに生観戦しようかしら。

夕方、気分転換がてら、テクテク歩いて丸善まで。片道20分ぐらい。
おお、これは買おう、というブツが5冊。よしよし。
帰りは表町のドトールで珈琲飲みながら読書やメモ書き。さきほど帰宅。

今日はよく歩いた。

ケア、魔女、成果主義、人事評価制度、あきない世傳

最近読み終えた本。

『ケアとは何か 看護・福祉で大事なこと』(村上靖彦、中公新書、2021年)
当事者やケアラーの語りをとおして、ケアの技法や倫理を考える。
声をかける、相手の立場にたつ、ニーズをキャッチする、
居場所をつくる、存在を肯定する、言葉を紡ぐ…。
シンプルなことの中にケアはある。

『カラフルな魔女 角野栄子の物語が生まれる暮らし』
(角川書店、2024年1月)
NHKEテレ番組をもとにしたもの。番組自体最近知って、
オンデマンドで見られる分(最近の4回ぶんぐらい)を見てビックリ。
素敵。88歳の暮らしに「ああ、こういう気持ちで過ごしたい」なと。
本も良かったです。

『職場ルポ 成果主義を追って』(「しんぶん赤旗」職場取材チーム、
日本共産党中央委員会出版局、2006年)
ある講義準備のために読んだのだけど、本当に成果主義って○ソだなあと。
日本企業衰退のひとつの要因が、人件費抑制のために
成果主義賃金制度に飛びついてしまったことだろう。

『人事評価制度 17の大間違い』(白潟敏朗、すばる舎、2023年)
これもある講義準備のための読書。中小企業社長向けなので
立場の違いは明確だけれど、
「本来、人間が運用してはいけない制度が人事評価制度」
「人事評価制度で人は育たない」「モチベーションは上がらない」
などその通り。

『あきない世傅 六 本流篇』(髙田郁、ハルキ文庫、2019年)
冒頭の展開に「えっ…」と言葉を失う。五鈴屋七代目となった
幸は身を切り刻まれる難局を乗り越え、いよいよ江戸へ。
五鈴屋の商いへの姿勢や知恵をしぼる努力は、
学習運動を進める上でも刺激になる。考えて考えて、次の一手を。

『あきない世傅 金と銀 七 碧流篇』(髙田郁、ハルキ文庫、2019年)
シリーズ7巻目。今巻は安心して読み進められた。
「固まった思考を解そう」「正しい知識に経験が加わって、
知恵の生まれる土壌が出来る。あとはそれを、充分に柔らかく
耕すことが大事なのだ」(54P)

『あきない世傅 金と銀 八 瀑布篇』(髙田郁、ハルキ文庫、2020年)
順調だった江戸での商いだが、いくつもの禍が襲う。そしてやっぱり
惣次が江戸に! そして結が…。シリーズ8巻目も楽しみました。
「買うての幸い、売っての幸せ」、学習運動でも目指すところですな。