長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

シット・ジョブ、スピノザ、セルフケア、戦争の話、ケア宣言

最近読み終えた本。

■『私労働小説 ザ・シット・ジョブ』(ブレイディみかこ、角川書店、2023年)
著者のこれまで働いてきた経験をもとにした「労働小説」らしい。
ノンフィクションではない、とのこと(あとがき)。
シット・ジョブとは、「クソみたいに報われない仕事」のこと。
薔薇ではなく、パンをよこせ。ブレイディみかこさんは、言葉がロックだねえ。

 ■『スピノザの診察室』(夏川草介、水鈴社、2023年)
夏川医療小説ではめずらしく京都が舞台。
相変わらず、登場人物それぞれの個性が小気味よい。
主人公は内視鏡手術のスーパードクターなんだけど、
大学病院から地域密着の中病院に移って患者の生活と死に寄り添う。
夏川世界観は健在だ。

■『セルフケアの道具箱 ストレスと上手につきあう100のワーク』
 (伊藤絵美、晶文社、2020年)
臨床心理士による実践的なセルフケアワーク。具体的かつハードル
低いものが多いので良い。「コーピング」という言葉を知っているだけで、
だいぶん違うんじゃないかな。まあ、ワタクシはストレスほぼない
生活してるんで、自分用というよりは、アドバイスに役立てたい。

■『日本人が知らない戦争の話ーアジアが語る戦場の記憶』
 (山下清海、ちくま新書、2023年)
アジア太平洋戦争の概観を時系列になぞりながら、とくに中国や
東南アジアで日本軍が現地で何をしたのかが学べる良書。
著者自身が訪ね歩き、写真も撮影していることで説得性が高くなっている。
シンガポールには1度行ってみたいと思う。

■『ケア宣言 相互依存の政治へ』(ケア・コレクティブ著、
 岡野八代+冨岡薫+武田宏子〔訳・解説〕、大月書店、2021年)
ケアと資本主義講座の前に読んどくべきでした…。
ロンドンで研究・活動するグループによる著書。
コロナ禍であらわになった「ケアを顧みない世界」へのオルタナティブ。
今後の講義に役立てよう。