長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

労基署、社会保障、3時間、私語と、訪問看護師、裸足で

最近読み終えた本。


『労基署がやってきた!』(森井博子、宝島社新書、2017年6月)

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元監督官の著者が、労働基準監督署と
監督官の仕事と社会的役割ついて語る。
どれも事例をふまえての論述なのでリアル。
電通事件や「働き方改革」の動向についても語られる。
労働組合についての言及がないのが、ちと残念な点。


『これからの日本と社会保障、そして私たち
      ~「生活大国」スウェーデンに学ぶ』
            (日野秀逸、あけび書房、2017年7月)

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前半が最近の政治経済情勢、後半が社会保障政策論。
副題のスウェーデン社会の紹介も参考に。
「総合的生活保障が現代の社会保障」
「社会運動なくして社会保障なし」


『誰もが幸せになる 1日3時間しか働かない国』
  (シルヴァーノ・アゴスティ、野村雅夫訳、マガジンハウス、2008年)

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労働時間が圧倒的に短縮された理想社会を手紙方式で描く。
大事にしていることは、つねに人間らしさ。
たっぷりとある私的生活時間がカギに。おもしろかった。


『改訂版 私語とたたかうシナリオ授業』(杉山雅、高文研、1992年)

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こういう教育実践読むの、昔から好きです。
自分のふりかえりになります。
教材と展開の大事さ、学習集団づくりの大切さ。
ねばり強い指導の根底に、人間への信頼がありますね。


『訪問看護師 さゆりの探偵ノート』(石黒順子、講談社、2017年8月)

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前半は訪問看護の様子が丹念に書かれてます。
後半になると事件展開中心でピッチあがる感じ。
まー、ミステリー小説としてはまだまだ
ひねりがないかなあと思いましたが、
著者は看護師で、プロ作家でないですから。


『裸足で逃げるー沖縄の夜の街の少女たち』(上間陽子、太田出版、2017年)

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上間さんの『前衛』9月号の論文読んでからだったので、
視点や寄り添うことの意味について、より理解しながら読めた。
調査として「聴く」わけですが、
それがケアとしての側面もあわせ持っている。

『友』読書会は来週月曜日です。

だれでも参加OK!月刊誌『学習の友』の読書会☆
記事を読みあわせて感想交流するだけ。
みんなで読むと受けとめの違いもわかって面白いです。

9月11日(月)18:30~。
地方自治会館2階(岡山市北区春日町)です。
9月号を使います。読者でない方でもOK。参加無料。

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生協労組おかやまパート部会新人研修2ラウンド

今日(4日)は
生協労組おかやまパート部会の新入労組員研修会。
午前と午後の2ラウンド。

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いつも最初に「労働組合にはじめて入った人!」と聞くのですが、
午前の部は6人中3人が
過去に別の職場で労働組合に入っていたというレアケース。

しかし前職場がイトーヨーカ堂だったという人は
「末端までは労組の情報がこなかった」と。
その方はさらに以前某有名企業にお勤めのときにも労組があり、
その職場ではわりと労組活動があったと。

また「夫が前の職場で労組の執行委員をしていて団体交渉前とか
あちこち行って活動してた」という経験をお持ちの方も。

午後はお2人だけの参加でしたが、
お2人とも前職は正規職員で、いろいろ聞くと
賃金不払い残業あたり前だったり、有休が取りづらかったりと、
労働組合がない職場で典型的な労基法違反の事例が。

学習会では、
いつものような労働組合そもそも話をしましたが、
感想もそれぞれ自分の受けとめを語られていて良かったです。

シングルマザーをひとりぼっちにしないために

『シングルマザーをひとりぼっちにしないために
          ~ママたちが本当にやってほしいこと』
(シンママ大阪応援団編/芦田麗子監修、日本機関紙出版センター、2017年7月)
を読み終える。

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良書。たくさんの人に読んでほしいです。
シングルマザーの語りを通じて社会問題が浮き上がります。

そしてシンママ応援団の支援のあり方、
具体的な活動が素晴らしいです。
FB友達でもある大阪社保協の寺内さんがシンママさんから
届くメールを頻繁に紹介されてますが、いつもジーンとなります。

当事者の生の声を伝えることの大事さ。
それは本書でも感じました。
でも当事者が言葉を発するのって、とっても難しいんです。
勇気や覚悟って、個人的なものじゃなくて
共同性に支えられるんだなと改めてわかります。

監修の芦田さんの言葉で印象に残ったもの。

「私はDV被害者の支援をやっていた時から、人には
『強い人』と『弱い人』がいるのではなく、『元気
で頑張れる時』と『しんどくて頑張れない時』があ
るだけではないかと思います。頑張れない時は無理
して頑張らずに、いろんな人に助けてもらう。元気
になって余裕ができた時には手を差し出す。だから、
『支援する側/される側』という関係ではなく、『今
は支援してほしい/今は支援できる』と状況に応じて、
変化できる関係になったら良いなと思っています」(91P)

長野民医連社保平和学校で講師

水曜日(30日)は、松本市内で
長野民医連の第32期社保平和学校第1講座で講師仕事。

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テーマは「社会保障と平和をつくるー歴史を学ぶことでみえること」。
運動しないと社会保障も平和もつくれない、というお話でした。

また、歴史から学ぶことを何度も強調。
「先に撃ってきた戦争の歴史」があるからこそ、
先に撃たないことの大事を考えてみてほしいと。

もちろん北朝鮮のミサイル発射も話題に。
長野だったので参加者に「きのうJアラート鳴った人」
と聞いたらほとんどの人が手をあげていた。

「それでどうしました? 隠れました?」と聞いたら、
「すぐにまた寝た」と若者(笑)。
正しい反応です・・・。

ちょっと平和問題に時間をさきすぎて、
社会保障のそもそも話がほとんどできませんでした・・・。
せっかくいろいろ勉強したので残念・・・。

社会と健康についてあーだこーだと

火曜日(29日)は
ソワニエ看護専門学校での今年度12回目の授業。

読書日記から、さらに本を読む意味について考える。
質問しながら、答えに対してあれこれコメント。
「本を読む意味がわかった」「今度図書館に行ってみたい」
「読みたいけど時間がない」などの反応。

そしてメインテーマは「社会と健康について」。
病人や疾病を見ると同時に、視野のアプローチを広げる努力。
生活、働き方、地域、政治や制度が健康を左右する要因に。
読み始めたマイケル・マーモットの『健康格差』を紹介しながら、
社会的条件の改善にも医療者が関与する意味について語ってみる。

毎回学生さんの反応にはいろいろ考えさせられます。

今年度も残り3回となりました。
がんばろう。

また長野行ってきます。

今日(30日)は先週に引き続き長野出張です。
午後にある講師仕事のため、朝から移動。

そんでもって木曜日も事務所に出ずにお休み。
8月はこうやって終わっていくのでありました。


なんか、いまスケジュール帳見たら、
9月は県外出張が8回も。講師仕事やら会議やら。
すべて日帰り。

ドタバタしながら9月も過ぎていくので
ありましょうか・・・。

では行ってきます。

疲労感、ああ疲労感。

なーんか最近疲労感。

やる気もおきんし。
睡眠はとれてますけど。

こんなときは・・・
こんなときは・・・

海でも見に行きたいな。

でもとりあえず今日、
原稿完成させて送らんと・・・。うう。


それにしても、
北朝鮮の「ミサイル」発射に対する
日本政府やマスコミ報道をみていると、
疲労感がさらに増す感じで。

なんでこんな国になっちゃったんだろ。
悲しい。
歴史に学ばない国に未来はないです。

松本から富山へ~途中に日本3大車窓が

木曜日(24日)の午前中は松本市内にて、
長野民医連4年目職員研修の講師仕事。

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「夏休み、まとめて5日以上の休みがとれた人」と聞くと、
80人の参加者のなかで手を上げたのは5~6人…。
冒頭は、
「自分の持ち場から離れることをどきどきしないと、
考え方も視野もそこに埋没してしまう」という話に。

ほか、立ちどまり問う力、
認識進化の努力、歴史を学ぶことの大事さ、
社会情勢をどうみていくか、などなど。
約2時間しゃべりまくる。

終了後、お弁当をパクパクいただき、
松本駅まで送っていただく。

松本から長野までの移動中、
日本3大車窓のひとつと言われる篠ノ井線姨捨駅ふきんの眺め。
晴れてきれいでした。

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長野から新幹線で富山まで。
18時から富山県労連わくわく講座学習会。
先月につづき2回目で、
テーマは「働き方と人権ー人権感覚をみがく」。
富山高教組から7名参加…!

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60分お話したあと、グループに分かれての感想交流。
職場も年齢層もバラバラで気づきも多い時間に。
「こういう雰囲気は初めて」と主催者の方。


終了後、主催者の方やとある参加者の方と
居酒屋交流。美味しい富山のお刺身とお酒をいただきました。

10月と11月に、またきます。
 

健康で文化的な制定限度の生活、はうまっち?

きのう(22日)午後は、
ソワニエ看護専門学校での今年度11回目の授業。
読書日記では小児科医の先生の本を紹介。

講義は前回に続いて憲法の人間観について。
尊厳についてふれたのち、
「健康で文化的な最低限度の生活」とは、
所得でいえばどれくらい必要? と問いかけ、
わいわいと一緒に考える。

4人家族、子どもは小学校と保育園と仮定し、
「いくら必要?」と投げかけ。
「20万」「25万」「30万」「50万」などの答え。

さらに具体的に
住居費、食料費、水光熱ガス、通信費、交通費、
医療費、保育料、子どもに関わる費用、被服費、
趣味にかかる費用、その他その他考えていく。

「20万じゃ無理」という声や「30万でもキツイ」
という感覚がでてくる。
「せんせー、そんな水準の生活できてる人のほうが少ないよ」
という声も。

というわけで、働いても生活カツカツになる現状、
社会保障の貧困、声をあげないと、という話に展開していき…。
まあ語りきれない部分は多々ありましたが、
現状への疑問や問題意識を憲法をつうじて
育てるひとつのトレーニングになればいいなと。

にしても、学生さんからは
「映画館じゃなくてTSUTAYAでいいじゃん」
「散歩を趣味にすれば」
「子どもの塾やスポーツクラブは最低限度じゃない」
などの意見もあり、
人間らしい生活を構想する力が
奪われているんじゃないかと思ったり。

まあ難しいところではありますが。
もっといろいろ話をしてみたいなあ。

思ったよりバタバタの8月後半。あれれ。

病み上がりで本調子でない気もしますが、
やらねばならない仕事はあれこれとあり、
ふんばってお仕事中。

これからソワニエ看護専門学校での
今年度11回目の授業です。

明日(23日)はちょっとだけ事務所に出ますが、
夕方長野に移動です。
24日に長野と富山で講師仕事、
25日は金沢の祖父母に久しぶりに会いに行きます。

そんなわけでなかなか腰を落ち着けての
仕事はまだまだできそうにありません。はい。

せめて、早く涼しくなってほしいなり。

今年初のダウン。とにかく寝た。

土曜日(19日)、まさかの発熱。今年はじめて。
一時39.9度まであがる。こんなにあがるのも久しぶり。
熱しか症状がなかったので
まあ寝とけば大丈夫かなとひたすら寝た。

そんな土曜日は、わが家で写真の会がとりおこなわれる。

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相方の親友と職場の後輩が来訪し
後輩くんの青森旅も聞くという会。
あれやこれや語られていたが、
ぼくはひたすら寝ているという(+_+)。

日曜になって37度を下回りだいぶラクに。
仕事のない週末でよかった。
借りていたDVD『アイヒマン・ショー』『ゲルニカ』を観る。

今日から無事に復帰。