長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

十字路、ジェンダー、ジェンダー、ハラスメント、ジェーン

最近読み終えた本。5月からは(そして8月ぐらいまで)、
仕事の必要にせまられて読むものが多くなるだろうな…。

■『いのちの十字路』(南杏子、幻冬舎、2023年)
映画化もされた『いのちの停車場』の続編小説。舞台は金沢。
ヤングケアラー経験をもつ若いドクターが訪問診療を通じて、
老老介護やヤングケアラーの現実に向き合っていく。
コロナ禍という設定も、さまざまな記憶を呼び起こされた。

 ■『あなたと学ぶジェンダー平等』(坂井希、新日本出版社、2023年)
共産党のジェンダー平等委員会事務局長(当時)による著書。
全体としてサクッと読めてわかりやすい。
ジェンダーは権力や政治によって支配の道具として押し付けられたもの、
という視点は重要。最後の質疑応答も良かった。

■『10代のうちに考えておきたいジェンダーの話』
(堀内かおる、岩波ジュニア新書、2023年)
ぼくが10代の頃はジェンダーという言葉すら聞くことなかったからな…。
時代は少しずつでも進みますね。家庭科教育学が専門の著者らしく、
生育過程や学校教育のなかでのジェンダーを詳しく学べる。

■『職場で困らない!ハラスメント相談ハンドブック〜
ハラスメント相談担当者になったら最初に読む本』
(村田早苗、ごきげんビジネス出版)
ハラスメントが起きた場合の相談対応のノウハウが学べる。
具体的で細部にまで目配せがきいていて良い。

■『ジェーンの物語—伝説のフェミニスト中絶サービス地下組織』
(ローラ・カプラン著、塚原久美訳、書肆侃侃房、2024年4月)
後半斜め読みだったけど、いやはや、驚きの中絶サービス活動の詳細。
フェミニズムとの結びつきにも納得。
女性たちをエンパワーさせる闘いの歴史のひとつ。