講義の準備で、参考になるところがあるも・・・と、パラパラしてみた
『寅さんの人間論』(山田洋次・田中孝彦、岩波ブックレット、1990年)。
あまり直接的には役立ちませんでしたが、
共感したところを2つメモ。
いずれも山田洋次さんの発言。
「集団の人間関係がリーダーを中心に放射状になって
いる場合は、リーダーが欠席するとバラバラになって
しまう。そうではなくて、リーダーをふくめておたがいの
間に、複雑な亀の甲型の関係ができあがっていることが
大事だと思うんです。リーダーが顔を出さなくても、集団が
組織的に機能しているといいますか」(21P)
「ひとつの問題を集団が討議する場合、会議をすること
自体を非難するような発言は鼻白みますけれども、そう
じゃなくて、ふしぎなことを言ったり、変ちくりんな発言を
したりする人は、大歓迎なんですね。そこから議論が活
発になっていくんです。
だから、いやな人は困るけれども、ちょっと変な人は
スタッフにいなければいけません(笑)。変な人が変なこと
を言うことは、ありがたいんですよ。仕事をする上で。とん
ちんかんでもいいから、そういう発言があったほうがいい。
活気が出て」(24P)