きのう(15日)は、岡山県学習協主催の
「変革のための・リーダー研修講座」でした。
これから3回に分けて内容を報告していこうと思います。
9:30~17時までの丸1日の企画。
参加は21名(岡山県内17名、大阪2名、福岡2名)でした。
当初申込をしていた人が数名、
もろもろの事情で来れなくなりましたが、20名をこえたので、
ひとまず成功と言っていいと思います(そんなに働きかけしてなかったので)。
9時半過ぎにスタートし、まず研修目的を説明。
その後、自己紹介と参加動機をそれぞれ語っていただきました。
で、最初に行ったのは、会場の設営ワークでした。
30名定員の2つの部屋の区切りを取っ払って、
広めのスペースの会場でした。
20数名の参加を見込んでいたので、30名定員の片方だけでは手狭で
自由度が狭まるので、全面使用で借りました。
会場は使用前に、それぞれの部屋で机と椅子が配置されていましたが、
今回の研修の形には向かない配置でした
(それは下見の段階で認識していました)。
なので、まず「設営ワークをしよう」と考えたわけです。
それは、「場をつくる意識」を高めてほしかったからです。
貧困問題の活動家だった湯浅誠さんは、
「活動家とは、場をつくる人のこと」 と言われていましたが、
私はそのとおりだと思います。
会議、集会、企画、学習会、団体交渉…。
場をつくり、場を動かし、目的実現のために自分たちを
エンパワーメントする(力をつけあう)のが「場」の意味であり、
その場を目的意識的につくるのがリーダーです。
しかし、どんな場でもよいわけではなく、
あとで問題提起した関係構築を中心に、集まることの効果を
最大限生かせる場づくりをしなければいけません。
人は物理的環境に影響を受けます(感情や意欲、ストレス、関係性)。
工夫のしどころであり、かつ活動の基本技術だと思います。
「チームとなって協働作業を行うには必ず物理的な場所が必要です。
その場所に、自分たちが一番必要とする空間をつくり出さなければ
いけません。これを活動環境(場)のデザインと呼んでいます」
(『チームビルディング―人と人をつなぐ技法』日本経済新聞出版社)
長久の学習運動のなかでの「場づくり」の実践や問題意識も紹介し、
「会場設営ワーク」をしてもらいました。
①まず1人ひとり、どういう会場設計にするかの案を紙に書いてもらいました。
②4グループに分かれて、おたがいの案をシェアしあいます。
③グループ内でいちばんいいと思われた案を選んで、ホワイトボードに書いて
もらい、全体に説明していきます。
④最後、決め方は今思えば微妙でしたが多数決で決めました。
いろいろな案がでるかな~と思っていましたが、
さすが活動家のあつまりでしたので、選ばれた案は
かなり共通していました。
スクール形式ではなく、4~5グループに分かれて、という形でした。
ただ、「光の加減」「講師の位置をどこにするか」「入口との距離」
「グループの人数を4人にするか5人にするか」「人と人との距離感」など
細かいところで差異がでて、なかなか面白かったです。
こんな感じの配置になりました。
最初の会場の配置と大きく変わっていると思います。
この「会場設営ワーク」は新鮮で、
参加者の反応も、とても好評でした。以下は感想文より。
■会場づくりでは、日頃考えたことがなかった、知らなかった
目線をもっている人がいて、とても勉強になりました。
■会場の設営から考えるとは思いませんでした。机やイスの
配置にも意味がある。新しい発見がありました。
■机の配置ひとつとっても、それぞれの思いがあり、その
1人ひとりの思いをいかに大切にすることが大切だと思った。
■机の配置が第1ワークということで、最初から主体的に
参加型の研修という雰囲気をつくることができた点でも
良かったと思う。
(つづく)