『近代家族と子育て』
(沢山美果子、吉川弘文館、2013年3月)
を読み終える。
岡山県学習協でも何回か
講演をしていただいた沢山さんの新刊研究書。
やっと読めました。
家庭、家族、子ども観、育児・子育て、母性…。
近世まで射程を広げ、
「今も私たちを縛る家族と子育てをめぐる規範の
歴史性を明らかにすることを試みた」(終章)。
あとがきにも感動した。
研究書なので、
けっして読みやすいとは言えないが(お値段も高いし…)、
沢山さんの誠実で真摯な研究姿勢が伝わってくる。
この本を手がかりに、また来年ぐらいに、
沢山さんの講演企画やりたいな
(なんてったって倉敷の人ですもん)。
『あたり前を問うー近代家族と子育て』
ってなテーマでどうでしょ。
【以下、もくじ】
はしがき
序章 「近代家族と子育て」への問い
Ⅰ 「家庭」のなかの女・男・子ども
―生活世界としての「家庭」に生きる
第1章 「家庭」と「子ども」の誕生―「家」から「家庭」へ
第2章 近代家族の妻・母として―三宅やす子の場合
第3章 近代家族の夫・父として―三宅恒方の場合
第4章 育児を担う母・消える父)
Ⅱ 「保護される子ども」と「育児」
第1章「保護される子ども」の近代―親子心中と捨て子
第2章「つくるもの」としての「保護される子ども」
―つくられた〈童心〉
第3章「教育熱心」の構造―少なく産んで「よりよく育て」る
第4章「母性」「父性」を問う―「男女協力」と「親性」へ
終章歴史のなかの近代家族と子育て
あとがき