最近読み終えた本。
『バッテリーⅢ』(あさのあつこ、角川文庫、2004年)
チームワークか、それとも自分のしたいようにを求めていくのか。
野球、しかも投手だからこその絶妙のきわどさを抱えながら展開。
ぐいぐい読めました。
『七つの会議』(池井戸潤、集英社文庫、2016年2月)
「気づいたときには、もはや会社にしがみつくしかない自分がいた」
「肝心なことは、どうやって売ったかではなく、売れたかどうかなのだ」
「客を大事にせん商売は滅びる」
など「企業」「労働者」をめぐる重要ワードてんこもりの傑作小説。
悲喜こもごもの労働者に寄り添った小説でもある。
ストーリー展開と構成が絶妙。人間の描き方が単純でなく良い。
面白すぎ。
『バッテリーⅣ』(あさのあつこ、角川文庫、2005年)
野球のバッテリーって、難しいんだねえ、の巻。
これまでの展開がテンポ良くグイグイだっただけに、
緩やかに味わえる感じ。あと2巻どんな展開になるのか。
『スターリン秘史 巨悪の成立と展開(6) 戦後の世界で』
(不破哲三、新日本出版社、2016年3月)
全6巻完結。
「膨大な歴史資料と取り組む大仕事」
「どの問題をとっても苦闘の連続でした」と著者。
細部への執着とこれだけのテーマを手のひらに乗せる力に、
ただ驚愕するしかない。
この巻では、朝鮮戦争を起こしたスターリンの思惑に
目からウロコでした。歴史の真実とは、なんともまあ、
おそろしいものです。