91期岡山労働学校「時間を考える教室」も今日最終講義。
第5講義以外の講師を担当し、
講義を通じて自分自身の時間に対する考え方が
さらに豊かに広がったと思う。
参加者のみなさんの感想や討論も、とても学ぶこと多かったです。
時間を考えることは、自分の人生や生活において、
何を大事にするかを考えることにつながります。
労働者教育でも、労働時間論をさらに強めていきたいです。
■「人間はじぶんの時間をどうするかは、じぶんで
きめなくてはならない・・・。だから時間をぬすまれ
ないように守ることだって、じぶんでやらなくては
いけない」
(ミヒャエル・エンデ『モモ』岩波少年文庫)
■「じつは、何も考えずに他律的な時間に流されて、
行動を他とあわせていくことは案外簡単なことです
が、あり余るほどの自由時間やバカンスを自分の力
で充実したものにしていくためには、自律的な生活
のリズムづくり、創造的な発想、仲間を組織して楽
しみをつくり出す力などの、すぐれて人間的な能力
が求められるのです」
(増山均『アニマシオンが子どもを育てる』旬報社)
■「労働時間を短縮すること。それは労働組合や労
働者のたたかいなしには進みません。自由時間が増
えれば、『仕事以外のことにも価値がある』ことに
気づく機会にもなります。長時間労働が恒常化する
と、そのことに気づくことさえできなくなります。
仕事は人生そのものではありません。それぞれが生
活のなかで大切にしているほかの何かと組み合わせ
る要素のひとつです。自由な時間はたんなる『遊び』
の時間でもなく、自分が自分であることを確認し、
生活を楽しみ、社会や地域のなかで人とつながって
生きることの意味を創造する時間でもあります。労
働時間を短くすることによって、私たちはそのこと
の意味を実感として感じることができるのです」
(長久啓太「生活のゆとりと人間らしさ」、『学習の友』2016年2月号)