長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

尊厳をまもるために

昨日夕刻、わが町の健康福祉課長と相方の担当職員が
来宅されました。

というのも、
相方のケアマネさんと担当職員とのあいだで交わされた
障害者福祉サービスをめぐるやりとりなかで、
耳を疑うような尊厳軽視の発言(詳細はふせます)が
担当職員から発せられたのです。

その報告を聞いた私たちは、
私たちだけの問題ではなく、障害者全体の問題、
町役場や健康福祉課のあり方や姿勢の問題として、
スルーするわけにはいきませんでした。

早島町議の眞鍋さんを通じて、
今回の話し合いの場をつくってもらいました。

当事者のひとりである相方のケアマネさんも、
急な話だったにも関わらず予定を調整して来ていただきました。
「こないと私が後悔すると思ったので」と言われました。感謝です。

いろいろ話をしましたが、健康福祉課長は最初、
「気遣いが足りなかった」「経験不足だった」など、
こちらと隔たりのある認識でした。

事実認識を共有しつつ、これは人権の問題であること、
今後このようなことが起きないようにすること、
職員教育の問題など、いろいろお話しました。

相方は冷静に、個人攻撃はせず、
障害者全体の問題という姿勢で話をしました。

役所のあり方の問題、人権の問題として、
今後対応していくという話になりました。
お互いにこうした場をもてて良かったと思います。

言いたいことが言えてスッキリはしましたが、
残念な気分にもなりました。
職員のみなさんが忙しいのは理解しているつもりです。
でもだからこそ、軸足をどこに置くのか、
何のために制度や法律があるのか、
そこを議論し、問い続ける姿勢をもってほしいと思います。

病人とか障害者としてのみの視点ではなく、
1人の人間の日常生活や社会生活を支えていく、
その人らしい生活が営めるためのアプローチを
お願いしたいです。

私たちのように「おかしいです」と言える当事者は
少数かもしれませんし、意思表示がうまくできない
障害者の方もたくさんいるわけです。
だからこそ、想像力を働かせて、町民の暮らしや人権に
寄り添ってほしいし、働きかけをしてほしいと切に思います。


朝日訴訟がたたかわれた、わが町。
人間裁判から半世紀以上たった今も、
こうして人間の尊厳を守るために声を上げなければならない。

このことは、現在の社会状況を反映しているとも思います。
わが町だけのことではない。

私たちは妥協したくありませんし、
これからもおかしいことには物申していきます。

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