長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

「近道は今も存在しない」

来週、気候危機の問題を労働組合の学習会で話すことになっている。
そんな私のために、月刊全労連11月号の特集は、
「グリーンニューディールと労働組合」。
本当にありがとうございます(笑)。

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で、明日香論文と竹下論文を下地に講義を組み立てるとして、
(あ、『学習の友』の別冊2021も使えるな)
なによりこの特集で胸アツだったのは、
マット・T・フーバー論文「気候変動問題に対する近道は今も存在しない」
である。
最初、タイトルもピンとこなかったし、
なぜこの論文なのかよくわからなかったが、読み進めるうちに、
タイトルの意味がせまってきた。
気候危機を乗り越えるためには労働者階級のパワーが必要だが、
そこに近道はないのだと。

結論部分のみ要約、紹介する。

気候危機問題で私たちに残された時間は少ない。5年か10年だ。
しかし国家や経済を根本から変えるためには、
階級的・組織的な再建がなされる必要があり、
それには15年や20年の時間がかかる。
政治を変えるという近道は必要だが、
階級闘争がそれに合わせてくれるわけではない。
政治リーダーと国家を動かすことができる唯一のものは、
労働者階級の組織と行動である。
この困難な仕事を遂行するうえで私たちに近道はないのだ。