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長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

時間をたたかいとれ!

日本の労働運動は、いつになったら

「残業規制」「賃金不払残業一掃」「有給完全消化」を

第1義的に、正面にかかげるのだろう。

 

「集まれない」のがいま最大の障壁になっていると思うのだけど。

 

 

 

よく知られているように、

日本はILO (国際労働機関)の労働時間に

関する条約をひとつも批准していない。

 

つまり、日本の支配階級にしてみれば、

絶対にゆずれない「たたかいのキモ」なのだ。

 

労働者に集まる時間を与えない。

労働者に考える時間を与えない。

労働者を自分のことだけで手一杯の状態にさせる。

 

正規労働者には世界にまれに見る残業時間を強いて、

家事労働をするゆとりを奪い、

女性労働者を非正規に追いやり、

社会的地位をおとしめる。労働運動に女性を参加させない。

 

人びとからゆとりを奪っていれば、

けっして支配はゆるがない。たぶん彼らはそう思っている。

 

労働時間を規制せよ!

資本から時間を奪いとれ!

 

 

 

マルクスは『資本論』第8章「労働日」のなかで、

工場監督官(いまでいう労働基準監督官)の報告書から、

こんな内容を紹介している。

 

「いまや労働者は、彼が販売する時間がいつ始まるかを

知っている。そして、彼はこのことをまえもって正確にしって

いるのであるから、自分自身の時間を自分自身のために

予定することができる。・・・それら(工場法)は、彼ら〔労働

者たち〕を自分自身の時間の主人にすることによって、彼

らがいつかは政治権力を掌握するにいたることを可能に

する精神的エネルギーを彼らに与えた」

(工場監督官報告書。1859年10月31日)

 

労働時間を規制する10時間の工場法を獲得した

ことによる、「政治的効用」だ。

 

近い将来、ダンダリンにこんなセリフを言わせたいものだ。

(すみません、ダンダリン見てませんが、勝手に想像)

 

「20○○年につくられた残業規制法によって、残業は1日

2時間まで。年間で最大50日までしかできないように制限

されたわ。いまや労働者たちは、自分がいつ退社できるの

かを、あらかじめ見定めることができるのよ。それは、自分

の時間を、自分自身のために予定することができる自由を

与えたわ。そのことは、労働者たちを自分の時間の主役に

することによって、健康で文化的な生活を取り戻し、労働組

合へ結集する時間をつくりだし、学習会に参加する可能性

を生み出し、政治的集まりにも参加するゆとりを与えたのよ。

そしてそれが、政治そのものを変革することを可能にする

エネルギーをつくることになったんだわ!」