またもや報告が遅れましたが、
90期岡山労働学校「こんな人に会っちゃった教室」の
第3講義「パート労働者のたたかいに心よせて」が
4月28日(木)に行われ、13名が参加しました。
講師は生協労組おかやま副委員長の濱ふきよさん。
労働組合への関わり、理不尽なことを見過ごさない姿勢、
「行動することに意義がある。人生を振り返ってみて、
後悔するのは、やって失敗したことではなく、やらなかった時」
という言葉がとても伝わってくる内容でした。
とくに、仲間とともに行動する、仲間を増やしていく、
そんな組織活動における濱さんのねばり強さには、
誰もが驚き、感銘を受けていました。
以下、講義の概要です。
1.労働組合での経歴(自己紹介も兼ねて)
1983年11月 おかやまコープの津高支所に事務のパートとして働き始める
1985年 労働組合の執行委員に立候補⇒「今度は私にやらせてください」
1987年 労働組合の委員長に
1990年4月 定時職員労組ではじめての専従に
1993年2月 「生協労組おかやま」結成⇒正規・パートがひとつの労働組合に
2006年 「生協関連・一般労働組合」の本格稼働で組織拡大担当に
2.活動のちからになった「パート労働者への差別」
①生協という職場でパートという雇用形態で働いて
*入って3ヶ月で契約時間を短く?
⇒パートにとって契約時間の短縮は部分解雇
*賃金、労働条件、福利厚生などで正規労働者との格差。
一時金は就業規則で正規の半分、慶弔休暇・生理休暇では
正規は有給でもパートは無給etc
*こんなところでも差別するの!?
⇒歓送迎会、団結会、忘年会に呼ばれないetc
*さびしいのは正規職員の無意識の差別。日常業務の中でも。
②活動の中で学び、実践してきたこと
*おかしいと感じたら「おかしい」と声を上げる。
*分からないことはそのままにしないで聞く。
*なかまと一緒に力を合わせて、差別是正と働きやすい職場づくり。
*労働組合を力に賃金・労働条件の改善とパート労働者の地位向上の
とりくみ
*あきらめないでねばり強く!なかまを信じて、団結のちからで!
*どんなことにも正面から向き合って
⇒ユニオンショップ協定締結に向けて全員を労組員に。
*困難なことから逃げない、失敗をおそれない
3.非正規労働者の組織化のとりくみで感じたこと
①生協の職場は今。さらに広がった非「正規」労働者
⇒数も雇用形態も(アルバイト、派遣、委託労働者、個人事業主)。
気がつくと新たな差別が。
②地域にいる未組織で働く人の現状。
労働相談から見えてくる「格差と貧困」。
◎労働組合は労働者としての権利を守り発展させることのできる手段。
4.人間らしく生き、働く社会をつくるために
*他人の痛みを自分の痛みとして感じることのできるこころを。
*すべての人が人間らしく生き、働くことのできる社会をつくる。
*社会を変えるのに遅すぎるということはない、社会を変える以外に
良くなる道はない。
*そのために自分は何ができるのか、何をしないといけないのかを
考える。
*自分の役割を認識して、役割を果たすために力を尽くす。
*大切なのは思いが同じ人と力を合わせてやりきること。
*行動することに意義がある。
参加者の感想文をいくつか。
■濱さんのお話は、今の私の仕事において、目指すべき
あるべき姿でした。真っ向から闘う、「おかしい」ことは
「おかしい」と言うこと。組織拡大についても、パートの
ユニオンショップ化の際の条件「パートの労組100%」
を達成した話は、こちらの心も燃えるように熱くなり、
涙がでました。私も、労働組合の専従として、心がおれ
そうな時があるし、投げやりになる時もある。でも、真っ向
から闘おう!って思えた。
■やっぱり人と関わる仕事って信頼関係が必要だなと濱さん
の話を聞いて強く感じました。誰かのために生きるって
面白いなあ。本当に胸に響く言葉が多く、今後の自分への
励みになると感じました。
■職場の不条理に沈黙することなく、声をあげ、抗い、草の
根の活動をされている濱さんの実直な話に感動。
■濱さんのお話を聞くと、いつもするどい人権感覚を感じ
ます。おかしいと感じたら「おかしい」と声を上げることが
大切と言われましたが、おかしいと感じる人にならなければ
いけないし、声を上げる勇気を持たなければと改めて思い
ました。少しでも濱さんのように格好良く実践していきたい
です。