長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

「長年のモヤモヤが明確になった」

きのう(19日)午後は、
オンライン講座「職場におけるマイクロアグレッション」の1回目でした
(あと3回あります)。日曜日にも関わらず50名弱の参加がありました。

講義前後の交流はやはり楽しすぎ。新しいつながりが嬉しい。
講義の受けとめ、感想が具体的で熱がこもっていて、充実の時間でした。
やはりこの学びも必須であると確信しました。

3人の方の感想をご紹介します。

■本日はありがとうございました。マイクロアグレッション
という言葉は、初めて聞いた言葉でした。私はケアマネの
管理者として、5名のメンバーと一緒に仕事をしています。
知らず知らずマイクロアグレッションをしていることが
わかりました。何気ない言葉と思っていたことも有害な
心理的影響があるのだとわかりました。学習しないと知らない
ことだったと思います。前回心理的安全性の講義を受け、
また今回このような講義を受け、学ぶことは大切だと思い
ました。広く知られる言葉になると、より良い社会になって
いくと思います。ご紹介いただいた<モヤル言葉、ヤバイ人>
を読んで見ようと思います。

■期待どおりで、大変勉強になりました。ゆる交流でも
発言させていただきましたが、本当にタイムリーで、明日
からでも学習会の企画や、今後の行動計画に落とし込み
たいと思いました。「マイアグを容認することは、意図
しなくても時として共犯者になってしまう。」「マイアグ
は誰でもやりかねないし、だれもが当事者なのだ。個人を
責めるというより社会構造を知り、相手を理解し、対話の
手助けとなる概念として活用してほしい」。この言葉に
奮起し、当事者にならないように意識し、支援者となれ
るよう参考文献も読みマイアグを教宣したいと思います。
そしてこの学びは、いわゆるハラスメント対策にもつな
がると思いました。本日も貴重なお話ありがとうござい
ました。お疲れさまでした。

■マイクロアグレッションという定義を学んだことで、
長年モヤモヤしていたも
のが明確になった気がします。
属性による無自覚な差別は、身体的特徴や学歴な
どでも
発動すると考えています。私は眉毛が太いのですが、
そのことで「九州出
身か」などと言われることがあります。
言った本人は、それが偏見であったり差
別的なニュアンス
を含んでいることを恐らく自覚していないな、と私は
いつも感
じ取り、その場を適当に流すようにしてきました。
「軽い冗談だよ」は言った方の常套句、言われた方は
「また小さな攻撃が堆積
した」ことへの日常的な・継続的
な絶望感にまみれてしまいます。
若い頃、深夜に自転車に
乗っていた私を呼び止めて職務質問をした警官2人組

うち、若い方が馴れ馴れしく「九州から来たの?」と
尋ねてきました。若い私
が憤りを隠さずにいたら、もう
1人の年配の警官が、「そういうことを言うもん
ではない」
と若手をたしなめてくれたのを覚えています。
このケース
では若手警官がマイアグの「行為者」、若い私が「当事者」で、
配の警官はそれを見聞きしている「傍観者」です。
年配の警官が「行為者」に同
調せず、見ぬふりをして
「傍観者」のままでいることもせず、「当事者」の側に
立つ
「支援者」になってくれたことは、30年経った今でもよく
覚えています。
警官VS市民(私)という関係性だと、
マイアグへの抗議もしづらい、というこ
とは考慮するところ
です。年配←→若手の関係性も重要で、これがもしも年配の
官がおらず若手の警官2人だったらどうなっていただろう、
とあれこれ想像して
しまいます。私自身が自覚なく「行為者」
になっている可能性も多々あると日頃から注意し
ている
つもりですが、相当意識して視野を広げないと気付けぬまま
過ぎてしまう
ことが本当に恐ろしい。後から思い返して、
恥じ入ることがたくさんあります。
今日の講義を聴いていて、
この「恥じる」気持ちに到達できるかどうかが改善の
鍵の
1つになっているなと思いました。もしかしたら、あの時の
年配警官は「恥
じる」経験を積み重ねていて、その結果
として若手への注意に至ったのかも知れ
ません。昔の経験を
改めて解釈し直すことが出来たので、意義のある講義だった
と思い
ます。本日はありがとうございました。