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長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

連載「チラシ・ニュースづくりの基礎知識」 (9)

ブログ連載

第9回「ニュースづくりの基本(3)-文章の基本・見出しづくり」

 

【伝えたい思いと、読みやすい文章】

 

 ニュースや機関紙の文章づくりは、「読みやすさ」がまず大切です。

小説や理論書とは違い、伝えたいことを限られた文字数のなかに

凝縮していく作業なので、苦労はつきもの、鍛錬が欠かせません。

文章の基本は、5W1H(いつ、だれが、どこで、なにを、なぜ、いか

に)ですが、記事やニュースの内容によってウエイトが変わってきます。

 文章表現で一番大切なのは、「知ってほしい」「伝えたい」という

書くひとの思いです。それがなければ、文章力も上達しません。そし

て、もちろん文章のうまい・へたはあるのですが、自分の内面から

言葉があふれ出してくるような文章は、人の心をとらえる力をもちます。

 

 文章力を高めるには、豊かな語彙、多様な表現方法に日常普段に

接し(本などを読む)、かつ自分でも書くことを積み重ねることが大事

です。だからといって、難しい語彙を乱発する、表現方法にこりすぎ

ると、ひとりよがりの文章になってしまいます。「自分にしか書けない

ことを、誰にでもわかる文章で書く」(井上ひさし)姿勢を念頭におい

ておきましょう。

書く力は、訓練によって必ず磨かれます。日常的に書かない人は、

たくさん本を読んでいても、なかなか文章力は上達しません。つね

に書くことを意識し、自分の言葉をつむぎ出していく習慣をつけるこ

とが大切です。

 読みにくい文章は、ひとつの文章が長い、句読点が少ない、漢字

が多い、改行が少ない、などの特徴があります。典型例は日本の

法律や行政文章です。読みにくい特徴すべてあてはまります。わざ

と読みにくくしているのではないかと思うほどです。

ひとつひとつの文章はできるだけ短く、テンポよく読んでもらえる

ようにしましょう。句読点は20字~30字あたりに1つは必要です。

できれば2つ。日本語は、漢字・ひらがな・カタカナで構成されてい

ますが、一般的に漢字含有率を30%以内におさえることが望まし

いとされています。漢字が多い文書は、紙面が黒っぽくなり、文章

を読むことが苦手な人にとっては、見た目だけで敬遠されます。そ

して、こまめに改行すること。以上は最低限のコツです。

 文章がうまい人は、かならず「書き出し」に力を集中しています。

読者を引き込み、内容をテンポよく読んでいってもらうには、文章の

書き出しを工夫しましょう。

 

【見出しの重要性】

 

 つぎに見出しの重要性です。見出しは、その記事を読むかどうか

を読者に判断させる最初の決め手です。とくに忙しい現代社会では、

まず目に入る見出しの重要性は高まっています。どういう見出しを

立てるかは、もちろん記事内容によるわけですが、編集者の感度や

センスも問われます。 

一般紙やスポーツ新聞などは、見出しのつけ方が非常にうまい

です。もちろんそれを専門で考える人がいるわけですが、新聞の

見出しのつけ方は、大いに学び、真似していきましょう。

 

 見出しのつけ方は、おおきくわけて2種類あります。ひとつは、

記事内容を端的に表現したもの(代表例は新聞の見出し)。もう

ひとつは、本文への誘導をねらった見出しです。

 記事の内容に関係ない見出しは避けましょう。また、長すぎる

見出しは「見出し」でなくなってしまいますので、注意しましょう。

 主見出しに、「○○集会に○○名が参加」など、中身を伝えない

ものは避けましょう。それが読者がいちばん知りたいことではな

いからです。人数を押し出したいときは、サブ見出しでカバーし

ましょう。「みんなの力で○○を達成しよう!」など、使い古された

一般的なスローガンも考えものです。見出しには、できるだけ新し

い言葉を使う努力、登場する人の思いや声を表現したもの、読者

へ伝えたいことを凝縮したような言葉をつけることが大切です。

 しかし、なにはともあれ、「見出しをつける力」も鍛錬です。集団

的につくっていて余裕もある場合は、「この内容の記事にはどんな

見出しがふさわしいか」を集団でディスカッションしながら考える

機会もつくってみてはどうでしょうか。