長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

権利行使していく「わたし」をつくらないと。

昨夜(8日)は、91期岡山労働学校「時間を考える教室」の
第5講義「イチから分かる残業問題」でした。

3週連続の11名参加。通し受講が15名ですから、
まあしょうがないです。
講義内容が面白いだけに残念ですが(毎週言ってる)。

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講師は生協労組おかやま副委員長の内田和隆さんでした。

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労働学校初講師で、少々緊張されていたようですが、
「自分がなぜ労組専従をしているのか」というあたりの
語りと残業問題での経験話もあいまって、
参加者にはストンと内容が入ったようであります。
まかせて良かった!


以下、講義の概要です。

○自己紹介
 偏愛マップをつかって

○今日の獲得目標
 1.残業問題のあらましについて共通認識を持つ
 2.内田の事例をもとに残業問題の具体的イメージを共有する
 3.残業問題の解決の道筋・方向性について検討する
 4.残業問題についてイチからサンくらいまでわかった気持になる

○あらためて自己紹介(ストーリーオブセルフ)

○本編
 1.残業とはなにか
  ・残業とはなにか(おさらい)
  ・労働時間規制が機能するには
  ・日本のサービス残業の現状
  ・2016年度データをもとに

 2.サービス残業とはなにか
  ・長久さんの指摘からの気づき。「責任」から紐解く
  ・サービス残業を放置するとどうなるのか。
  ・内田の事例を手掛かりに
  ・別紙発言原稿
   (2016年ユニオンユースアカデミー長時間労働問題での発言より)

 3.権利行使する上での障害
  ・権利行使のしづらい現代日本社会
  ・サービス残業相談あるある。

 4.まとめ いかに解決していくか
  ①権利行使していく「わたし」を持つ
  ②「わたし」が「なかま」を見つける
   組織の文化を変えるには
  ③そのための覚悟を持つ。勇気を奮う。もしくは覚悟を励ます。
   わたしたちには覚悟が必要だ。

○最後に

参考文献:“ワタミの初任給はなぜ日銀より高いのか?”渡辺輝人著(旬報社)
     “なぜ、残業はなくならないのか”常見陽平著(祥伝社) 



感想文のいくつかを紹介します。

■うっちー講師おつかれさまでした。分かりやす
かったし、導入がおもしろかった。権利行使して
いく「わたし」をつくらないと。

■サービス残業が1日50分もあることにおどろ
いた。「賃金不払い残業」。仲間を3人つくる
ことが行動を起こすときに大事と分かった。意識
を変えることが大切だなと思った。

■毎日少し早く出勤して情報収集して定時になっ
たら働いて、17時が来ても仕事がおわらず、
患者によばれる。医療の業界は残業ありきでま
わっていると思います。人手不足だけでは説明
できない忙しさです。有休は子どもの体調不良と
夜勤などの勤務調整で消化されて自分の自由な
休みはほとんどありません・・・。

■サービス残業はしちゃいけないと思うけど、
「私はまだ未熟だから時間かかるんです」とよく
言われます。気持ちは分かりますが、労働者意識
や権利意識が低いというか、日本ではもっともっ
と学習しないといけませんね~。「人間はがまん
できる。慣れる。水準がどんどん下がる」。長久
さんの言葉を思い出しました。

■職場でまわりが残っていたり、早く出勤したり
すると、それがあたり前になって、定時で帰り
づらくなる。「自分の仕事がおそいから・・・」と
いうふうになりがちですが(自分も)、労働時間
は個人の問題で片付けちゃだめですね。「サービ
ス残業は賃金不払い残業」「サービス残業すると、
それで成り立つと思わせる」。肝にめいじて・・・。

■内田さんの自分とぴったりくっついたお話は、
すごく素直にひきこまれて聞けました。意外と
「労働者」の講義をきく機会がないので、良かっ
たです。グループトークでちょっと明るい未来が
見えました。