長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

「新しい“わたし”をつくるために」

またまた遅れぎみですが、
火曜日(15日)の午後は、ソワニエ看護専門学校での
今年度4回目の授業でした。

絵本『わたし』を読む、
というテーマで、
さまざまな人間的諸関係・関係性・環境のなかで、
「わたし」は構成され、育ち、また変化していくことを
考えました。

患者をどう捉えるか、という視点でも、
医療者にみせている患者の「顔」はその人の
一面でしかないこと。
生活者という側面、
さまざまな「顔」をもった社会的存在として
患者をとらえること。

「わたし」について、見つめなおし考えるなかで、
「他者への見方」を育てる内容でした。


以下、学生さんの感想文の一部です。


■自分とは、他者がいてなりたっていると知った。

■いろんな視点から自分をみてみると、様々な見
られ方があるんだなと思った。今大事にしたい顔、
つけ加えてみたい顔について、深く考えてみたい
と思いました。

■これからたくさんの「私」を増やしていこうと
思った。

■自分がどういう存在で、どういった人なのかを
見つめ直すいい時間になった。改めてこういう
人になりたいと思えたので、またがんばっていこ
うと思う。

■他人がいるから自分がいて、“成長したい”など
思えるわけで、自分1人で生きようとすれば“成
長”という言葉は存在しないと思う。他人にあり
がとう。

■時々、自分でもどれが本当の自分か分からなく
なる時があったけれど、どれも本当の自分で使い
分けてもいいんだと思った。「わたし」という
絵本から学べることはたくさんあって驚いた。

■絵本は子ども向けのものも多く、そういったも
のは、分かりやすいし、面白いのでたまに読ん
でみるのもいいなと思いました。今大事にした
い顔は「娘」ですが、今までたくさんの迷惑や
心配をかけてきたので、親から見て立派な娘に
なりたいです。絵本の感想文で「何にでもなれ
る」というのがありましたが、とても素敵な言
葉だなと思いました。看護師としての顔がつけ
加えられるよう頑張りたいです。

■今大事にしてみたい顔を考えてみると、すぐに
思いつかなかった。つけ加えてみたい顔はすぐ
思いついた。たぶん将来やりたいことがあるか
らだと思う。もっと家族を大切にしようと思った。

■すごく簡単な内容の本から、看護のこと、自分
のこと、人のこと、まわりの人のことを考える
ことができました。人の感想をきくのおもしろ
いです。

■「○○病」の患者さん。私は看護師。ではなく
て、この人はどんな人でこの病気になるまでど
んなことがあって・・・などのいろんな視点を大
切にしたい。時には看護師。時には友人。時に
は他人。いろんな顔を大切にしたいと思います。

■新しい「わたし」をつくるため、いろんなこと
にチャレンジしたくなりました!

■他者から見ていろんな顔が存在して、私だけが
なれる顔があって、キリがないけどおもしろかった。

■初対面でタメ口だった看護師さんは、相手が例
えば安倍総理だとしてもタメ口だったのだろう
か。きっと敬語だっただろう。「患者」と「看
護師」という立場は変わらないのになぜだろう
か。それは「患者」以外に「総理」という別の
顔を知っているからだろう。それならば、相手
の他の「顔」も知らず、うちとけているわけで
もないのにタメ口なのはおかしいのではないか
と思った。
 「将来つけ加えたい顔」は全く思いつかなかっ
た。もしかするとこれ以上「顔」が増えること
を自分は望んでいないのかもしれないし、また
は今は「母親」や「妻」の顔の比重が大きすぎ
て他の顔を考える余裕がないのかもしれない。
・・・ちょっと旅に出て、何者でもない私に会いに
行きたくなりました。

■「私」とは何か、と考えていくと、結果的に、
家族や友人など自分の周りにいる人達の大切さ
を改めて感じることができたように思う。誰か
との繋がりによって「私」は喜怒哀楽に溢れた
日々を過ごすことができている。だからこそ、
常に自分を取り巻く環境に目を向ける必要があ
ると、感じた。

■今大事にしたい顔をあらためて文字にして書
くことで目標が明確になり、もっと頑張ろうと
思えた。