長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

団結強化のレシピ

きのう(26日)午後は、
愛知県学習協主催の勤労者通信大学スクーリングでオンライン講師。
「仲間ふやしと団結強化のレシピ」をテーマに休憩はさみ80分。

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組織化の意味と技法、組織のための戦略づくりポイントなど、
勤通大に書いてないことばかりしゃべりましたー!(笑)

名古屋市職労の方がわりと参加されておりました。

ロシアはウクライナ侵略をやめろ!

昨夜(24日)は、
埼玉土建西部地域労働学校にてオンライン講義の2回目。
埼玉土建オリジナルのテキストの2課
「社会のしくみ、生活改善・社会発展の原動力」部分でした。

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史的唯物論の社会観、変化の法則性と原動力、国家権力と憲法、
たたかいこそが現実を変える、政治変革は組織なしに進まない、
などなど。

ちょうどテキストに戦争違法化の話もあったので、
ロシアのウクライナ侵略のことも怒りを込めて盛り込みました。
以下はきのうTwitterに投稿した内容。

どんな理由、思惑があっても、戦争には絶対に反対します。
人が殺されます。戦争は甚大な人権侵害を引き起こします。
ロシアはウクライナへの侵略をやめよ!

「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、
平和のうちに生存する権利を有することを確認する」(日本国憲法前文)

やはり物語と音楽の力。最高。

きのう(23日)、
スピルバーグ監督の『ウエスト・サイド・ストーリー』をみてきた。

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1961年版の映画は、高校の音楽の先生がなんと授業でみせてくれ、
以後大好きで、たぶん5~6回はみてる。
サントラCDまで持っている(写真。買ったのは四半世紀以上前だ…!)。
ちなみに、『サウンド・オブ・ミュージック』も
高校の授業でみた(なんて幸運。先生ありがとう…)。

スピルバーグ監督がリメイクすると、映画館のCMでみて、
鳥肌がたったのを覚えている。とても楽しみにしていた。
で、どうだったかというと・・・比較することにあまり意味がないかな、
という感想をもった。

名曲の数々は、やはり圧倒的に胸をゆさぶる力を持つし、
ダンスも圧巻だ。
スピルバーグ監督は時代状況も当然意識してつくっているだろう。
1961年版にはないシーンやセリフもたくさんあったように思う。
ただ1961年版とどうしても比較してしまうのはやむを得ない。
不朽の名作であるそちらの印象が強すぎるから。

でも、ぼくが高校の先生のおかげで
この珠玉のミュージカルに出会えたの同じように、
今度の映画化で、『ウエスト・サイド・ストーリ』に出会う人も
たくさんいるのだと思う。そのことが、ぼくには嬉しい。
スピルバーグ監督、ありがとう。

ともに生きるための学び

昨夜(18日)は60分de名著の第6講座
「ともに生きるための学び~佐貫浩『学力と新自由主義』」の金曜回でした。
とうとう名著講座も最終講義。

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リアルタイムで約150名の方が参加され、
最後の最後まで響き合いの生まれる学びの場になったなあと胸アツです。
本当に感謝!

佐貫さんのゴツゴツしたラディカルな教育論にぶつかりながらも、
みなさんそれぞれの経験や問題意識に引きつけて受けとめをされていました。
来週土曜日も気合いを入れてのぞみます。

以下、感想をいくつか紹介します。

■学習についてのイメージが変わってきた。今後学習会に参加する中で今日学んだことに注目して受けたいと思います。また企画するときにも今日の内容を考慮して設定していきたいと思います。また今日の講義で弱者は弱者のまま社会に存在していい、という考え方にハッとしました。

■今日の講義は言葉が難しく手ごわかったです。学ぶとは記憶や暗記をすることではなく、その本質は自らが主体的に生きていくためのものなのだと気づかされました。また、各地のみなさんが熱心に勉強されている姿を見ることが出来大変刺激を受けることができました。こんな素晴らしい機会を作ってくださった長久さんに心から感謝いたします。講座が今日で終わってしばらく寂しいですが、またすぐお会いできますように願っております。組合でも今回の参加者で感想交流会を企画し、その様子をニュースに紹介することにしています。ありがとうございました!!

■学力重視の今の教育の問題の捉え方がはっきり書かれていて、言葉は難しかったですが、私が感じる教育問題の言語化を助けられた感じがしました。憲法的価値の実現に教育の価値がある、というのが、印象的でした。根本には個人の尊厳があることを忘れずにいたいと思います。仲間や先輩の関わりの中で子どもは育つことを大事にしたいし、「心のふるわせあい」を仕組みとして作ることが必要というのが、戦略として必要なんだ!と驚きでした。社会に出てからでもそういう教育をやり直す、経験できる機会を増えるといいのにと思います。6回の講座を終えて。「目的、ゴール、目標、行動計画を分けて考える」「心理的安全性をつくっていく」など少しずつ実践を始めています。職場の中でも活動の中でも、自分が学んだことを実践していける発信源になりたいと思います。交流時間のお話から派生したやりとりで、オンラインでも人がつながることの実感がありました。周りでにこにこ頷いている人たちの顔が面白かったです。

■長久さんの連続講義、とっても有意義で刺激的なものでした。ほんとうにありがとうございました。今後もぜひ長久さんとつながらせていただきたいと切望しています。最後の感想でもいいましたが、この間に学ばせていただいたこと、刺激を受けたことを、今後どう生かすのか、どう行動に移していくのかが私自身に課せられたまさに「課題」だなと思っています。

■講義を聞いて、富山の”大空へ飛べ”歌声合唱団(子供・教師・保護者の3者でつくる)で、歌った歌を思い出しました。「♬学校の為に僕らがいるんじゃない・ぼくらの為に学校があるはず♬」当然の事なのにそうなっていない学校教育。自分含めみんながそういう教育を受けてきて、ともに生きるための学びを労働組合で(学習で会議で実践で)つくっていこうとしているのは,それ自体がたやすくないけど改めて意味あることで、少しでも良かったことを評価し挑戦し続けなければと思いました。

■最終回、少し難しい内容でしたが、学ぶことに終わりはなく、自分の可能性をあきらめずに、自分らしくいるためにとても必要なことだと思いました。自分から「知りたい」ことを見つけ、「わかった!」と思えることはとても楽しいもので、自分自身を成長させてくれます。今回この講座に参加しようと思ったのは、まさに「心のふるわせあい」を求めていたからだったんだなと思います。講座で紹介されていた本は、企画を知る前にすでに3冊読んでおり、すごくいい内容!!と感動したのですが、インプットするにとどまっていて、この本を他の人はどう捉えたんだろう?と気になっていました。参加しながら、長久さんはここに注目してこう捉えたんだなぁとか、他の人の感想も聞いて視点の違いに発見があったりして、とても刺激的でした。今日の最後の感想交流では、どんな人も学ぶ喜びを感じられるような社会にしていきたいと感じました。それはお子さんがいる方だけでなく、社会みんなで取り組んでいきたい。こんなふうな感想を自分が持てるようになるとは! 初めの自分一人の視点からは大きく視野が広がり、明らかに課題意識が発展しました。集団で学ぶ醍醐味を感じられた全6回、長久さん、参加された皆さん、ありがとうございました!!

埼玉土建西部地域労働学校にて講師

昨夜(17日)は、
埼玉土建西部地域労働学校にてオンライン講義。
埼玉土建での講師は今回が初めてです☆

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埼玉土建オリジナルのテキスト(全6課)があり、
6回の連続学習会。私は1課と2課を担当。

きのうは1課「人権を尊重し、ありのままにとらえて実践」。
生活と労働組合、人権、唯物論、弁証法、という感じですが、
テキストから離れすぎず、私なりの話も加えつつ。
休憩はさみ90分間しゃべりまくる。

参加は40人ぐらいだったでしょうか…。
講義のあと、質疑応答の時間があったのですが、
1人の方が感想を述べていただいたのですが、それ以上は出ず、
司会の方が「ではこれで終わります」と終了。

うーむ、ファシリテーションが必要ですな。もったいない。

数字の裏には、要約できない人生が張り付いている

60分de名著の最終講義に向け、ふりだしに戻って、
第1講座で取り上げた『まとまらない言葉を生きる』
(荒井祐樹、柏書房)を読み返している。
いい本だなあと改めて感じる。今回のヒット箇所を自分用にメモしておく。

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「パンデミックに限らず、大災害は人間を数字(死亡者数・重傷者数・陽性確認者数など)に置き換える。数字化(データ化)というのは究極の『要約』かもしれない。非常時には『いま世界はどんな状況なのか』を正確に把握しなければならないから、どうしても人間をデータ化する必要がある。そうした情報を収集・解析するために、高度な技術を持つ専門家たちが今日も身を削って奮闘してくれている。でも、その数字はあくまで『うまく言葉にまとめられない人生を生きる1人ひとり』を置き換えたものだ。いま世界全体が同じウイルスに苦しめられているけれど、その苦しみの内実はそれぞれ違う。日々更新される数字の裏には、『要約』なんかできない人生が張り付いていることを忘れてはならない」(251~252P)

「人が抱くささやかな願いに、理屈や理由が要るのだろうか。必要性を説明して世間に認めてもらえなければ、人は何かを『ささやかに願う』こともできないだろうか。こうした論調に抗うのは、意外にむずかしい。『ささやかな願い』は『ささやか』なだけに、それを守るために闘うよりも、諦めてやり過ごしてしまう方が楽だからだ。でも、こうした小さな諦めが積み重なった社会は、どうなっていくのだろう」(160P)

「忙しい人たちには、『そもそも論』は好かれない。むしろ嫌われる。例えば、ぼくがいる教育現場では毎日が不測の事態の連続。そんな中で全力を尽くしているから、『そもそも~』なんて言われると、『そりゃそうだけど、いまそれを言っても仕方なくない!?』となる。でも、『そもそも論』は大きな方向性を誤らないために必要だ。これを見失った現場の努力は、時に虚しいほど的外れになる。…(略)だから、まっとうに『そもそも~』と蒸し返せる人が、社会に一定数いた方が良い』(150~151P)

人を雑に扱いすぎる

今日(14日)午前中は、コープ総社東へ。
生協労組おかやまパート部会の新人研修。いつもの労働組合そもそも話。

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感想交流で、前職、某有名アイスクリームチェーン店に
正社員で勤めていた若い方の話を聞きました。
賃金不払い残業横行、
クリスマス期には朝6時~24時までの18時間労働(残業代すべて不払い)、
体調もくずし、1年半でやめてパートに…涙。
 
あまーい、人を幸せにするアイスクリームのお店で働く労働者が、
使い捨てのモノのように扱われる…。なんの冗談ですか! ほんと。
人間を雑に扱いすぎです。
そして学校教育で労働法の知識やたたかい方を教わらず、
若者が無防備に労働市場に放り込まれている現状にも憤りを感じます。

感想で「コープは労働組合があって安心です」と言われていましたが、
自分の生活や人生を少しずつ、取り戻してほしいと思います。

なぜ平和の課題に取り組むのか

きのう(13日)午後は、
日本医労連第16回憲法・平和学習交流集会でオンライン講演。
「労働組合が、なぜ平和の課題に取り組むのか」を
テーマに80分ノンストップ。

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日本の侵略戦争、憲法の約束の言葉、ケアと戦争とコロナ、
2015年安保法制以降の軍拡政治、労働組合に何ができるのか、
という流れで語りまくり。

いやほんと、労働組合が平和運動の先頭に
たたないと、と思いますよ、じっさい。
そのためにも、リーダーをたくさん、
急いでつくらないといけない。

戦争に巻き込まれたら、
もう取り返しがつかないのですから。


「組織化こそすべて」2回目

きのう(12日)午後は、60分de名著第5講座の土曜回でした。
ふたたび
「組織化こそすべてーアリシア・ガーザ『世界を動かす変革の力』」を。
コロナ拡大で集団視聴の人数が激減していて(医療関係が多いのもあり)、
リアルタイム視聴は約60名でした。

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前回の反省をいかし、講義の時間配分はなんとかうまくいきました。
いよいよこの講座も残り1回! きのうの参加者の感想を紹介します。

■感想のなかでも出ていましたが、こうした運動の技法やノウハウ的なことは長年の活動のなかで、どちらかというとタブー視されてきた感がありましたネ(自分で学べみたいな)。それよりもなぜ今、運動が必要か、情勢論。どちらかでなく、両方必要なのかと思いました。今日の講義ひとつとっても、これだけ盛りだくさんで。自分は何をめざしているのか。なぜ運動に参加しているのか、改めて考える機会となりました。

■私にとっての初めの実践的な訓練は、青年運動のなかの対話だったなと思い起こしました。原水禁世界大会に参加して、広島のまちで通行する人に署名を呼びかけたこと(震えたことを覚えています)。学生自治会の選挙に立候補して、友人に投票をお願いしたこと。就職難のなか、就職活動をする友人やまわりの学生の声を集めたこと。対話によって自分も相手も変化する、その経験が、私がこれまで社会運動にかかわり続けてきたエネルギーです。実践的な訓練を仕組みとしてつくる。どうしたらつくれるのか?考えたいと思いました。

■アリシア・ガーザ『世界を動かす変革の力』を学んで。講座の内容で印象的だったのは、非暴力は単なる平和的な「手段」として選ばれたのではなく、「戦略」だったということです。相手から攻撃されたとしても、丁寧な言葉遣い、毅然とした態度で、対話しようとする姿勢を貫くこと自体が既に、差別や暴力が満ち溢れた世界の変革そのものになるのではないかと考えます。相手はこちらの存在を消そうとしてきますが、暴力で応じない敗者を出さないたたかい方は、人権の原則を揺るぎないものにするためには不可欠だし、分断された人々に再び連帯をもたらすことに繋がるのではないでしょうか。具体的なエピソードとしては、アメリカで一昨年BLM運動がピークに達していた時に、差別主義者の白人の男性を黒人の男性がハグする動画がツイッターに流れていました。差別主義者にハグをするのは、どうしてその人物が差別をするのかが彼らには理解できているからだと思いました。その姿からはBLM運動が差別への抗議を超えて、相手の孤独感に向きあい包み込む強さを感じました。このことからも、社会運動及び組織化は社会を正しさで覆すためにあるものではなく、ガーザさんの指摘の通り大多数の「私たち」に力を取り戻し、必要なものを勝ち取っていく―そこに対立は必要ない。そういう合意形成があるのだと考えました。

■「ハッシュタグから運動を起こすことはできない」というのが印象的でした。ガーザさんに質問をしてくる人と同じで、割と日本の運動団体のみなさんも、SNSに過度な期待を持っているところがあり、業務でも「SNSで拡散するアイデア出してよ!」と言われることが多いので、これからは 「組織化こそが運動を持続させる」と返事をしたいと思います(笑)。もちろん、地道な組織化が爆発的に広がる瞬間とそのアイデアがあるんだろうなと思いますが、そのあと当事者主体で運動を持続させることを意識しているのが本を読んでいても重要だなと思います。そして組織化にはトレーニング方法がある、というのが、この講座で繰り返し触れられてきたことですね。「話すよりも聞く側に徹し、相手の正義感に火をつける」。相手の要求を引き出し、エネルギーに変える対話術。これも意識して学びたいです。いよいよ次回が最終回、寂しいですが次回も楽しみにしています。よろしくお願いいたします。

あたりまえと思わず声を出す。

昨夜(10日)は、
生協労組おかやまのパート部会執行委員会にて学習会講師。
連続学習会の5回目で、今日は「日本の雇われ組の現状と女性労働力」。
ジェンダー構造ふくめ、
女性労働力がどのように位置づけられてきたかをざっくりと。

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感想聞いてると本当にみなさんM字型雇用
そのまんまの経験されてました。
結婚、出産、子育てを機に退職。
で、パート労働しながら家のことを担われる、というパターン。

でも、学びの力は大きいです。
みなさんから「こんなおかしい社会を変えていかなきゃ」
という発言もおおく聞かれました。

あたりまえと思わず声を出す。
そういう訓練が積み重なっているなと実感。

専従の方が「秋闘から春闘にかけて、みなさんが
グングン成長しれいる姿をみて、専従としてすごく
元気をもらっている」と言われていて、そのとおりだなと。
パート部会のチームとしての成長がひしひし感じられる時間でした。

組織化のそもそもと技法

昨夜(8日)は、
広島中央保健生協労組の執行委員学習でオンライン講義。
先月は労働組合のそもそもでしたが、
今回は「組織化のそもそもと技法」。

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組織化とは人と人をつなぎ、関係性をつくりパワーを作り出すこと。
内部の組織化、外に向けての組織化、1対1対話、
戦略づくりポイントなど。感想交流も充実でした。

こうした組合活動の基本技術をお話する機会が増えましたが、
60分de名著をやっている経験が、
講義内容にとても生きているのを実感しています。
また、こうした学びが求められているとも感じます。

今年は単発企画でも
ガンガン運動論・活動論の学習機会をつくっていきたい。

組織化こそすべて

夜(4日)は60分de名著の第5講座
「組織化こそすべて―アリシア・ガーザ『世界を動かす変革の力』」でした。
引き続きコロナ拡大で集団視聴が厳しいなか、
リアルタイムで約170人の方が参加。すごいと思います。
講義は盛り込みすぎで後半きつくなってしまいました。反省。次に生かします。

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全体写真撮り忘れ、有志参加のゆる交流タイムの写真です。
この時間もめっちゃ楽しい。
福岡の法律事務所で働くみなさんが、いつもゆる交流残ってくれて、
おもしろい展開にしてくれます(笑)。
あと神奈川土建の相模原支部の人が、
「本を5回読んで今日の講義にのぞんだ」と言われて一同ビックリ仰天。
「神奈川土建は予習するのは当然」と言われてました。すごいぞ。

以下、3人の方の感想をご紹介します。

■アメリカの黒人差別を告発し、人権を回復しようとするブラック・ライブズ・マター運動はすごいなと感じていました。その運動を組織化したガーザさんの物語は、刺激的でした。特に、「一軒一軒訪ねてドアを叩くたびに自分がむくむくと成長しているように感じた」のところは、ちょっと興奮しました。会話するたびに自分自身と社会に対する理解が進んだということは、実践するたびにスキルを上げていったのだと思います。署名運動や仲間増やしで個別訪問をするときのドキドキが、後にパワーとなることだと思います。組織内の仲間と一緒に行動を起こし運動を作り上げているのだと実感できるように、目的を共有してつながることが必要だと思いました。最後に、「変革とは、突然起こるのではなく継続的に献身的に打ち込んでいるから起きるものなのだ。」から、核兵器禁止条約の発効は、ヒバクシャの地道な運動から実現したものだと思いました。
■アメリカの運動がそんなに進んでいるとは知りませんでした。なぜ組織が必要なのか、パワーとは…「コミュニティ・オーガナイジング」の回に続き、言葉の意味を改めて捉えなおすことができた気がします。講義の中でも話されていましたが、組織化の意味の中に、外に向けた「仲間づくり」と内に向けた「育成」の要素があり、この「育成」の中に実践が多く含まれていることが特徴なのかなと思いました。また、お互いにケアし合うことが大事とのこと、本当にそうだと思います!頑張りすぎてしまったり、相手のことを思いやる余裕がなくなって孤立してしまっては、自分自身が組織にいることを継続できなくなるかもしれません。組織を維持することが目的とならないよう、運動の目的を今一度共有し、「なんのために」自分はここにいて行動するのか、それぞれの原点をみんなと共有したいと思いました。
■印象に残ったのは、今、アメリカでの労組結成の動きについて。研修を積んだオーガナイザー達が一定の層いるという話でした。日本では労働組合運動は下火の一方ですが、アメリカでは、新しく労組を結成する、しかも大掛かりな労働組合です。否決されたりもしていました。しかし、多発的に労組結成運動がされているようにも思えました。一部の報道の範囲ですが……。やはり、労組結成のその裏に何があるのかをしっかり見ていかないといけないと思いました。あと、長久さんも言っていましたが、その研修の中身がロールプレイングを用いているところに注目すべきだと思います。座学でいくら手順を学んでも、実際にできるようにはならないと言うことです。水泳で息継ぎを体得するように、自転車に乗るときのバランスを体得するように、1000人以上と話をしていろんなパターンの対話を積み重ね、聞き入ってみたり、よくある話題やレアな話題、それらに対応する話し方や内容について、実践していくことで、オーガナイザーとしての力を身につけていくことが不可欠だと思いました。