最近読み終えた本。
『国体論―菊と星条旗』(白井聡、集英社新書、2018年4月)
国体概念を通して、1868年~1945年の近代前半、
1945年~2018年の近代後半に共通する構造と再現性を把握。
現局面が破滅過程というのは実感するところ。
史的唯物論じゃないんだよね~という感想も。問題提起の書。
『晴れたらいいね』(藤岡陽子、光文社、2015年)
ソワニエ読者日記11冊目。
現代に生きていた若い看護師が、太平洋戦争中の
フィリピンにタイムスリップしてしまい、
従軍看護婦として「生き残る」ことにこだわる物語。
まあ展開としては平凡ですが、
当時と今の価値観の違いは鮮明になります。
『神様からのギフト~ザ・コーチ2』(谷口貴彦、プレジデント社、2010年)
ザ・コーチが良かったので、2も読んでみた。
かなりうまくいきすぎ感はあるけど、
人を育て励ますコーチング技術で大切な姿勢いくつか。
この手の本はいくつか吸収できるものがあればOK。
「名前をつけて声をかけるだけで、挨拶はいつもとは
違った響きになり、相手の表情も変わることに和美は
気づいた。お互いが存在を認め合うということはとて
も心地よかった」(80~81P)
「人を活かすコーチの仕事の9割は、よき聞き手にな
ることです。評価や強制やコントロールが存在しない
場所がありさえすれば、人は自分の弱みさえ吐き出す
ことができます」(151P)
『人はチームで磨かれる』(齊藤孝、日経ビジネス人文庫、2016年)
大学生の育ちあいや企業研修の経験蓄積がある
著者ならではの分析と具体的実践。
参考になるところがいくつも。
チームで育ちあうことを強烈に問題意識としてもち、
その技術を磨くことの大切さ。なにより楽しい。
『軍事主義とジェンダー 第二次世界大戦期と現在』
(敬和学園大学戦争とジェンダー表象研究会編、インパクト出版、2008年)
2007年に新潟で行われたシンポジウムの書籍化。
「女らしさ」が国家主義にからめとられ、
性別役割分業を強固にしながら戦争協力に進む。
ほかいくつかの視角を得る。