最近読み終えた本。
『食といのち』(辰巳芳子、文藝春秋、2012年)
映画『天のしずく』を観たあと、速攻で買った1冊。
内容は対談集。
福岡伸一(生物学者)、川嶋みどり(看護師)、
細谷亮太(小児科医)、竹内修一(倫理学者)の4氏と。
「食べること」をとおしての、
生命観・文化の問い直し。
深い。
『私はクラゲになりたい』(チチ松村、河出書房新社、1993年)
いやー、すばらしい1冊。
クラゲへの限りない尊敬の念と、
底知れぬふかい愛を感じました。
クラゲって、飼うのがとても難しいんですね。
いやー、すばらしい。
癒し。
おもしろかった。
『舟を編む』(三浦しをん、光文社、2011年)
映画との違いを楽しく味わいながら、
あらためて、言葉というものと誠実に向きあう人びとの
たゆまぬ営みに感銘を受ける。
「辞書づくりに取り組み、言葉と本気で向きあうように
なって、私は少し変わった気がする。岸辺はそう思った。
言葉の持つ力。傷つけるためではなく、だれかを守り、
だれかに伝え、だれかとつながりあうための力に自覚的
になってから、自分の心を探り、周囲のひとの気持ちや
考えを注意深く汲み取ろうとするようになった。岸辺は
『大渡海』編纂を通し、言葉という新しい武器を、真実の
意味で手に入れようとしているところだった」(203p)