長久啓太の「勉客商売」

岡山県労働者学習協会の活動と長久の私的記録。 (twitterとfacebookもやってます)

10年目のソワニエ授業がすべて終了

きょう(8日)は、ソワニエ看護専門学校での
15回目の授業。今年さいごの講義でした。
やっとおわったーー!!と安堵の思いでございます(毎年)。

今日も、冒頭は読書日記から。
『経済政策で人は死ぬか?』(草思社)を
紹介しながら、健康の社会的決定要因の
あれこれを語りました。

さいごなので、レポート課題の説明。
そして、徳永進著『ナースtoナース』から
「きけ看護学生の声」を読みました。
これ、ここ数年、毎年最後の授業で
学生さんに紹介する本です。

後半、短時間でしたが、
15回のものの見方の「まとめ」的なコメントを。

*ものの見方を磨き続けるためには、考えること、話しあうこと。
*「問い」をもつ。その答えを考え続ける。そもそもを問う。
*立ち止まり追求する力。
*認識の出発点はつねに部分。そこから認識を発展させる努力。
*現象から本質へ。結果から原因へ。木も森も。下流も上流も。
*「つながり」をみる。過去から学ぶ。歴史に学ぶ。
*事実から出発するものの見方(姿勢)を大事にしよう。
*でもそれは簡単なことではない。認識過程のなかで間違えやすい。
*自分の認識を絶対化しない。
*集団での認識を大事に。1人ひとりの認識には限界。
*本を読もう、新聞を読もう、ただし情報を鵜呑みにしない。
*すべてのものは変化の過程にある。社会も他者も自分も。
*変化のしかたにも法則性がある。
*量から質へ。矛盾が原動力。肯定的否定をつうじての発展。
*失敗や葛藤や悩み、壁にぶつかる。苦しいが、それが変化の機会に。
*学ぶことは面白い。くりかえし基本を学ぶことで自信になる。
*学習活動は、自らの看護を創造する主体者になるエネルギーに。
*看護とは、毎日何かを学び続けても、終わることがない、ひとつの道。
 (ナイチンゲール)

以上、かんたんでしたが、
ポイントを押さました。

あとは、レポート提出がんばってくださいね!!


学生さん、みんないい感想を書いていてくれて、
15回の疲れもやわらぎました(笑)。
以下、全体に関わっての、うれしかった感想いくつか。

■短い間でしたが、ありがとうございました。ねむくなる
ときもありましたが、先生の授業はとてもよかったです。

■講義ありがとうございました。「ものの見方」って
何だろう? 意味あるのかなって最初は思ってました。
でも、みんなの意見を聞いたり、いろんなことを考える
ことができて、受けてよかったなと思いました。
新しい知識も少しは身につきました!!あとは、
レポートがんばります。本当にありがとうございました。

■今までありがとうございました。始まる前までは
「ものの見方」という、よくわからない授業だなと
思いましたが、始まってみると、生活や人生などで
役立つ、考える力を養うことができました。とても
おもしろい授業だったと思います。

■ものの見方の講義は、自分の視野を広げる学びとして
一番よかった。ありがとうございました。

■ものの見方の授業は、ふだんの生活の中で見失って
いることや、素通りしてしまっていることに対して、
じっくり考え、視野を広げ、理解を深めるためにも
貴重な時間になった。少し立ち止まり、さまざまな
視点で物事を見ることが大切だと思いました。