「雑」、月と、苦しみ、自分を否定しない、ケアの思想と
最近読み終えた本。
■『定食屋「雑」』(原田ひ香、双葉社、2024年)
夫との離婚案件を抱えた女性が、近くの定食屋に勤め始め、
さまざまな人と出会いながら、新たな人生を歩み始める
という小説(ざっくり書くと)。
描かれる料理は、定食屋なんで庶民的なんだけど、
レシピふくめ、想像を掻き立てられる。
■『月とアマリリス』(町田そのこ、小学館、2025年3月)
52ヘルツ…の著者。北九州市で起きる連続死体遺棄事件を
追うことになった記者さんが主人公の小説。
北九州は何度も行ったことあるので、身近に感じた。
現代社会で起きている痛みの声をすくい、発信している作家さん。
リスペクト。
■『苦しみの中でも幸せは見つかる』(小澤竹敏、扶桑社、2004年)
先日、自宅本棚で手に取ったら読んだ形跡がなく、一気読み。
ホスピス医療に携わる小澤先生の
初めての著書(他に何冊か著書は読みました)。
相手を理解しようとすることと同時に、
相手に「理解者だ」と思ってもらうこと。
■『自分を否定しない習慣』(小澤竹俊、アスコム、2023年)
引き続き、ホスピス医療に携わる小澤先生の本から学ぶ。
「私たちの周りには、自分を否定するきっかけがたくさんある」
「自分を否定している人は、しばしば自分だけの基準で自分自身を
ジャッジしている」。理解者の必要性。
■『改訂増補 ケアの思想と対人援助~終末期医療と福祉の現場から』
(村田久行、川島書店、1998年)
キュアとケアの違いを原理的に解説。臨床の現場でケアを
実践していくための技術や態度など。人間存在そのものがケア、
という記述に本当にそうだなと思った。ケアは人間の本質的存在様式。
